2019年度 連携大学院生の声

~都医学研に来たきっかけ、これから目指すこと~

都医学研を志望したきっかけ

学部4年生時の研究室配属で大学以外の研究施設で研究できると知り、その配属先である東京都医学総合研究所・糖尿病性神経障害プロジェクトの見学に来ました。研究内容の説明の中で、神経変性疾患と食事の関係に興味を惹かれここで研究することに決めました。私の場合はプロジェクトに学生が少ないということもあり先生に一対一で指導していただける環境で、丁寧に一つずつ教えていただきました。恵まれた環境で研究できて感謝しています。

これから目指すこと

大場さんフォト

現在、私はオートファジーの活性化による神経変性疾患の治療を目指す研究をしています。アルツハイマー病やパーキンソン病に代表される神経変性疾患に共通の発症原因として異常タンパク質の蓄積が知られ、異常タンパク質分解機構の一つにオートファジーがあります。私たちはオートファジーを抑制するタンパク質であるRubiconに着目し、Rubiconを発現抑制することで神経変性疾患モデルショウジョウバエの症状が改善することを発見しました。今後さらに研究を進め、神経変性疾患に苦しむ患者さんや家族を減らすことに貢献できたらと思っています。

研究の成果 ~論文を発表~

大場さんフォト

最近、この研究成果を大阪大学のグループとの共同研究論文として発表することができました。論文投稿や査読コメントへの対応を通して、研究に求められるスピード感を経験しました。実験では思った通りの結果が得られないことも多かったですが、新しい発見が論文という一つの形になった時に達成感を味わうことが出来ました。研究結果を学会で発表する機会や外部の研究者と交流する機会を与えていただき、多くの経験を得ることが出来ました。また連携大学院制度には多くの大学が参加しており、他の大学院生と接することで良い刺激を得ながら日々研究に取り組んでいます。

学生のうちから研究所で研究できる機会はなかなかあるものではないと思います。ここで研究できる機会があるなら是非チャレンジしてみてください。大学では味わえない経験ができると思います。