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開催報告

第3回 都医学研都民講座(平成28年7月29日実施)

「ヒアルロン酸の科学から健康長寿を考える 〜糖鎖と健康〜」

神経回路形成プロジェクト 主席研究員神村 圭亮

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7月29日に一橋講堂において京都産業大学教授の板野直樹先生を講師にお迎えし、「ヒアルロン酸の科学から健康長寿を考える 〜糖鎖と健康〜」という話題で第3回都民講座を開催致しました。

講演では、最初に私が「糖鎖とはどのようなものか」について概説しました。生体内には様々な糖鎖があること、そしてタンパク質の多くが糖鎖修飾を受けていることを説明しました。また、糖鎖が関わる現象として、ABO血液型が糖鎖の形の違いにより決まることや、私たちがプロジェクト研究で注目しているヘパラン硫酸が多くの疾患と密接な関連があることを紹介しました。

次に、板野先生からヒアルロン酸の役割についてご説明がありました。ヒアルロン酸は関節液に多く含まれクッションとして機能しますが、変形性膝関節症ではヒアルロン酸が減少し、痛みや炎症を引き起こします。講演では、ヒアルロン酸を飲むとどのような効果があるのか、またヒアルロン酸を増やすためにはどうすれば良いのか、などについて色々お話し頂きました。

講演後の質疑応答では、ヘパラン硫酸とヒアルロン酸に関する質問が多数寄せられ、充実した講演会となりました。またアンケートも好評で、ヒアルロン酸を含めた糖鎖に関して多くの方に理解を深めていただいたと思います。

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