2015年

  
  • 堀内泰江主席研究員が公益財団法人武田科学振興財団 2015年度「医学系研究推奨(精神・神経・脳領域)」に採択され11月12日に贈呈式が行われました。
    武田科学振興財団 http://www.takeda-sci.or.jp/


  • 2015年9月24日(木)~2015年9月26日(土)に開催された第45回日本神経精神薬理学会・第37回日本生物学的精神医学会合同年会において、鳥海和也研究員が、第45回 神経精神薬理学会 若手優秀発表賞を受賞しました。






  • Dr.Genevieve Konopka先生(University of Texas Southwestern Medical Center)をお招きし、2015年9月28日(月)に都医学研セミナー「molecular Evolution of language and congnition」を開催しました。







  
第10回 日本統合失調症 会長挨拶

 20116月、東日本大震災の支援のため、研修医のころ勤務していた東北の病院を20年ぶりに訪れた時のことでした。当時、私が診察した患者さんたちと、その病棟で再会して衝撃を受けました。あの時からの20年間で、私は結婚して子供が生まれ留学をして自分の研究室を持ち、いろいろな人に出会い様々な経験を積みました。その同じ年月を、地域へ戻ることがかなわずに過ごさざるを得なかった人々の存在に胸がつまりました。この20年で、いくつもの新薬が開発され、どこの駅前にもメンタルクリニックが見られるようになり、統合失調症は軽症化したとも言われるようになりました。しかし、依然として多くの方がこの病に苦しまれている現実は、20年前とあまり変わっていないような気がします。

統合失調症の医療が遅れているいくつかの要因のひとつに、原因がいまだに解明されていないことがあると思います。脳という臓器が、肝臓や肺、その他の臓器と比べて圧倒的に複雑で未知な器官であったことが、統合失調症の解明を困難にしてきました。しかし、ここ15年ほどの脳科学研究の進展により、脳の機能がずいぶんと分かってきました。統合失調症の解明が期待できる時代に入ったと言えます。基礎研究に従事する組織が初めて本大会を主催させていただくのは、こうした時代の要請であると受け止めています。

 当事者の視点に立つ医療と研究を推進することが本学会の原点です。利用者を含む精神科医療と関わりを持つ様々な立場の参加者が統合失調症の理解を深め、未来を切り拓く知恵と勇気を得ることができるような学会にしたいと願っています


会長  糸川 昌成