2026年6月23日
ETH Zürichの山越陽子先生との共同研究を、Org Biomol Chem.に発表しました。
本研究では、G4 DNAに結合する4価カチオン性ポルフィリン誘導体(1–3)を新たに合成し、そのG4認識能および光線力学療法(PDT)への応用可能性を検討しました。これらの化合物はテロメアG4およびRif1結合配列由来G4に対して高い親和性を示し、非G4 DNAに比べ約10倍高い選択性で結合しました。特にRif1-2 G4に対してはTMPyP4より高い選択性が認められ、平行型G4構造を好む可能性が示唆されました。さらに660 nmの深赤色光照射下で効率的に一重項酸素(^1O2)を発生し、その活性はG4 DNA存在下で1.3~1.5倍増強されました。細胞内取り込みはリンカーが長いほど向上し、HeLa細胞では正常線維芽細胞より高い光細胞毒性を示した。核小体への集積も観察され、がん細胞に豊富なG4構造を標的とするPDT薬剤として有望であることが示されました。従来化合物より優れた光増感特性と細胞内移行性を示し、G4標的型抗がん剤開発の新たな足掛かりとなる成果です。
Çelik Ç, Kakusho N, Xu T, Lee SS, Yoshizawa-Sugata N, Masai H, Yamakoshi Y. Linker dependence of 1O2generation by G4-binding tetra-imidazolium porphyrins. Org Biomol Chem. 2026 Jun 23;24(24):5028-5036. doi: 10.1039/d6ob00581k. PMID: 42187111; PMCID: PMC13203353.
