田中卓研究員と深津理乃研究員の研究成果がMCB誌にacceptされました。
投稿日 : 2026年7月27日
2026年7月27日
大腸菌の複製とその制御に関する新しい論文が、Molecular Cellular Biology誌にacceptされました。
この論文では、大腸菌が第二の副整システムに依存して増殖する際にはdif-XerCDシステム(複製のによって生ずるdimerのresolutionや、分配に関与する)が必須であることを示しました。DnaA-oriCに依存せずにDNA複製を行うStable DNA ReplicationはRNaseH欠損株で構成的に観察されるが、その複製形態における染色体の維持機構のメカニズムについては不明な点が多い。difは複製終結点の近傍に存在し、そこにdifが存在することがSDRによる細胞増殖には必須です。SDRの開始には複製集結点が重要な役割をしていることを見出しており、開始と終結反応が連動していることが示唆されました。
On lineでpublishされたら ここ で閲覧できます。
山越陽子先生との共同研究の論文を発表しました
投稿日 : 2026年6月24日
2026年6月23日
ETH Zürichの山越陽子先生との共同研究を、Org Biomol Chem.に発表しました。
本研究では、G4 DNAに結合する4価カチオン性ポルフィリン誘導体(1–3)を新たに合成し、そのG4認識能および光線力学療法(PDT)への応用可能性を検討しました。これらの化合物はテロメアG4およびRif1結合配列由来G4に対して高い親和性を示し、非G4 DNAに比べ約10倍高い選択性で結合しました。特にRif1-2 G4に対してはTMPyP4より高い選択性が認められ、平行型G4構造を好む可能性が示唆されました。さらに660 nmの深赤色光照射下で効率的に一重項酸素(^1O2)を発生し、その活性はG4 DNA存在下で1.3~1.5倍増強されました。細胞内取り込みはリンカーが長いほど向上し、HeLa細胞では正常線維芽細胞より高い光細胞毒性を示した。核小体への集積も観察され、がん細胞に豊富なG4構造を標的とするPDT薬剤として有望であることが示されました。従来化合物より優れた光増感特性と細胞内移行性を示し、G4標的型抗がん剤開発の新たな足掛かりとなる成果です。
Çelik Ç, Kakusho N, Xu T, Lee SS, Yoshizawa-Sugata N, Masai H, Yamakoshi Y. Linker dependence of 1O2generation by G4-binding tetra-imidazolium porphyrins. Org Biomol Chem. 2026 Jun 23;24(24):5028-5036. doi: 10.1039/d6ob00581k. PMID: 42187111; PMCID: PMC13203353.
論文はここから。
論文PDFはここから
Huilin Li先生との共同研究がNature Communicationsに発表されました
投稿日 : 2026年6月15日
2026年6月15日
米国 ミシガン州 Van Andel Institute のHuilin Li博士とのFancJタンパク質によるG4認識のメカニズムに関する論文がNature Communications誌に発表されました。
この論文では、Fanconi anemia関連ヘリカーゼFANCJがG-quadruplex(G4)DNAをどのように認識し解離するのかを、ヒトFANCJとG4 DNA複合体の高分解能cryo-EM構造解析(2.8 Å)により初めて明らかにした。従来想定されていたHD1のLys141/Lys142モチーフではなく、Fe–Sドメイン上の新規G4 recognition patch(GRP)がG4の5’側G-quartetを直接認識することを発見した。変異解析およびG4解離アッセイにより、このGRPがG4結合と解離に必須であることを実証した。また、ATP結合状態と開閉状態の構造比較から、ATP加水分解に伴うHD1・HD2ドメインの”inchworm”様運動によって5’一本鎖DNA上を移動し、G4構造を段階的に巻き戻す機構を提唱した。さらに、Fanconi貧血や乳癌患者で見つかる多数のFANCJ変異について、ATP結合、Fe–Sクラスター形成、G4認識、DNA結合などのどの段階を障害するかを構造学的に説明し、疾患発症の分子基盤を明らかにした。これらの成果は、FANCJによるG4解離機構を原子レベルで初めて示したものであり、ゲノム安定性維持機構やFANCJ関連疾患の理解に重要な知見を提供する。
論文はここから。
新しいG4リガンドについての共同研究の論文を発表しました
投稿日 : 2025年10月1日
2025年10月1日
ETH Zürichの山越陽子先生との共同研究を、RSC Med Chem誌に発表しました。
この論文では、新しく合成したG4リガンドがphotodynamic therapy-photosensitizers (PDT-PS)機能を有することを示し、G4構造を多く有するがん細胞を標的とする創薬に応用できる可能性を示した。
Çelik Ç, Kakusho N, Xu T, Lee SS, Yoshizawa-Sugata N, Masai H, Yamakoshi Y. Water-soluble cationic porphyrins with enhanced phototoxicity to cancer cell lines for G4-targeting photodynamic therapy. RSC Med Chem. 2025 Oct 1. doi: 10.1039/d5md00706b. Epub ahead of print. PMID: 41180470; PMCID: PMC12577588.
論文はここから。
田中卓研究員の論文がbioRxivに公開されました
投稿日 : 2025年9月2日
2025年9月2日
田中卓研究員の論文
dif-XerCD is required for chromosome segregation during cSDR-dependent growth in E. coli
が bioRxivにポストされました。
この論文では、大腸菌のSDR(安定DNA複製; DnaA-oriCに依存しない複製システム)に依存した増殖には、Dif-XerC/Dシステムが要求されることを示しました。Dif-XerC/D系は、複製の結果生じるdimerをmonomerへのresolutionなどに要求される部位特異的組換えシステムです。
論文は現在査読中です。
bioRxivのリンクは下記です。
https://www.biorxiv.org/cgi/content/short/2025.09.02.673814v1