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理事長 ごあいさつ

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田中 啓二

首都東京は日本の中枢であり、東京が健康な福祉都市に発展することは、日本の豊かな未来の創成に大きく寄与すると思われます。公益財団法人東京都医学総合研究所(都医学研)の使命は、「都民の生命と健康を守る」ための生命医科学研究を推進して「首都東京の保健・医療・福祉の向上」に貢献することにあります。 わが国が世界屈指の高齢社会を迎えていることは周知の事実であり、日本の縮図である東京では、人類の脅威であるがんや感染症の他、高齢化に伴う成人病、神経・精神疾患などなど様々な病気が増加の一途を辿っています。勿論、これら病気の克服は人類共通の目標であり国策としての多くの取り組みがなされていますが、東京都も世界的な文明都市として先陣を切って取り組む必要があります。さらに東京には大都市として抱えている様々な課題が山積しています。例えば、一般に希少疾患の研究は見過ごされがちですが、東京にはこのような難病で苦しまれている方々が数多く存在しています。このような重要な課題にも都医学研は積極的に取り組み、健康に関わる諸問題に迅速かつ実践的に対応して、多くの都民の健康を守ることを目指しています。

さて、「研究は文化の象徴である」というのは、私の持論でありますが、都医学研は卓越した研究者たちが集い、その叡智をもって学術的・文化的に栄誉ある地位を築き、その結果として世界に冠たる大都市東京の文化の象徴になることを目指しています。学術研究は、屢々、トップダウン的な出口志向型の応用研究(直ぐに役に立つ研究)とボトムアップ的な未来を見据えた基礎研究(当面、役に立ちそうにない研究)に大別されますが、都医学研はこれら二つの研究戦略を車の両輪のようにバランスを取りながら両者が相加的・相乗的効果を発揮できるように柔軟な組織運営を図っています。実際、この二つの戦略は、連携・融合不可な二律背反として対峙するものではありません。と申しますのは、一見役に立たないように見えた研究が、驚くべき速度で役に立つ研究に豹変して、世界を瞠目させる大きな社会貢献を果たすことは、科学史の此処彼処に見出すことができるからであります。

医学研究者は病気にならないようにするための予防医学や新たな治療法を開発して‘明日の健康を守る’ために日夜、野心的な研究に挑んでいます。都医学研は、勿論、人類の知の発展に貢献する若手研究者を育成する役割を担っていますが、同時に社会繁栄に資する具体的な研究成果を挙げることが要請されており、全ての職員は掲げた目標を達成するために最先端技術を駆使して基礎から応用まで幅広く生命科学研究を推進してまいります。都医学研が世界最高水準の研究所へ成長していくことは、何よりも必要であり、その高いレベルの研究力の充実は、結果として社会に幅広く貢献できる研究所を創成することに繫がります。このために、都医学研は優れた人材の登用と育成を梃子に比類ない基礎研究の発展と研究成果の社会還元を目指して、全職員が一丸となって邁進していきたいと考えています。

都医学研の発展には、都民の皆さまをはじめ関係各位のご指導ご鞭撻が不可欠であり、今後も引き続いてご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

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