西村プロジェクトリーダー
会場2
会場

平成30年11月30日(金曜日)

平成30年度第8回都医学研シンポジウムを開催しました

会場:ベルサール神保町アネックス

11月30日(金)、当研究所では、第8回都医学研シンポジウムをベルサール神保町アネックスにおいて開催しました。今回は2020年に東京オリンピックが開催されることを踏まえ、「スポーツ脳科学の創成」をテーマに行いました。

当日は、スポーツ脳科学について研究している大学や研究機関の研究者、大学院生・学部生、マスコミ等、大勢の方にご参加いただきました。

まず、第1部において、NTTコミュニケーション科学基礎研究所 柏野 牧夫 スポーツ脳科学プロジェクト統括からは、プロ野球選手等の打撃時における視覚運動情報処理の解明を進めており、①ボールを打つ際の眼球運動と身体運動の解析、②眼球の挙動に基づく注意範囲の推定、③打撃に関係する錯視のメカニズム、④無自覚的な視覚運動応答と打撃パフォーマンスの関係等について、お話しいただきました。次に、中京大学スポーツ科学部 荒牧 勇 教授からは、アスリートに対するMRI脳画像研究を通した、①競技種目の特徴と脳との関係、②試合本番に強い人の脳、③トレーニングによる脳への影響、④オリンピアンと普通の選手との脳の違い等について、お話しいただきました。さらに、東京大学大学院総合文化研究科 中澤 公孝 教授からは、パラアスリートへの研究を通じて、人間が強いモチベーションとともにトレーニングを長期に継続すると、脳の構造や機能がどう変化するのかを観察し、その機序を解明しようとしていることについて、お話しいただきました。

続く第2部において、筑波大学体育系ヒューマン・ハイ・パフォーマンス先端研究センター 諏訪部 和也 研究員からは、低強度運動でも脳の海馬が活性化し、継続すると神経の新生が生じ、空間認知機能も向上することについて、お話しいただきました。次に、当研究所脳機能再建プロジェクト 西村 幸男 プロジェクトリーダーからは、徒競走を例に、意欲と運動パフォーマンスを制御する中脳、走運動を生成する脊髄及び勝利した際の気持ちよさを生成する側坐核について、お話ししました。最後に、早稲田大学スポーツ科学学術院 彼末 一之 教授からは、スポーツ選手において、ハードトレーニングによって自動化された動作でも、試合でのプレッシャー等により意識に上ることで、スムースな動きができなくなることについてお話しいただきました。

今回のシンポジウムの参加者は、大学院生や学部生といった若い方々が多く、スポーツ脳科学の分野がまだ新しい研究分野であることがうかがえました。アンケートも好評で、ご参加いただいた方々には、この研究分野の現状と今後について理解していただく良い機会になりました。


写真右:上から西村研究員、会場の様子

写真下:左から西村研究員、柏野先生、中澤先生、彼末先生、荒牧先生、諏訪部先生

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