開催報告 | 東京都医学総合研究所 | 東京

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2019年8月24日(土曜日)

第31回 サイエンスカフェin上北沢「ねむりのしくみ ーぐっすり眠る工夫ー」を開催しました

会場:東京都医学総合研究所

8月24日(土曜日)、当研究所の講堂において、当研究所の睡眠プロジェクトの本多真プロジェクトリーダーを話題提供者として、第31回 サイエンスカフェ in 上北沢「ねむりのしくみ -ぐっすり眠る工夫-」を開催しました。

まず本多真プロジェクトリーダーが、眠りの仕組みについて説明しました。続いて、脳波の形で睡眠段階や、覚醒した状態とリラックスした状態の判断ができることも説明しました。また、日常生活でよい眠りをとる工夫についてお話ししました。夜によく眠るためのポイントとして、寝る前に明るい光を浴びると脳が興奮し、体内時計が遅れてしまうため、寝る1時間前はスマートフォンを使わないようにすることや、深部体温が下がると眠りが準備されるため、寝る直前に激しい運動をしたり、熱い風呂に入ったりすることは避けた方がよいことを紹介しました。

説明後には、脳波を検出して、集中・緊張した状態とリラックスした状態を判定する猫の耳の形をした機械を使って、脳波の違いを体験していただきました。この機械は、集中・緊張した状態だと耳がパタパタと動き、一方、リラックスした状態だと耳の動きが止まり、垂れ下がるというものです。数独等の課題を解いている間は集中した状態になるため、耳がパタパタと動きましたが、逆に、音楽を流してリラックスしやすい環境でも、なかなか耳が垂れ下がるようなリラックスした状態となるのは難しいようでした。

参加したみなさんからは、「脳波の違いにより、機械の動きが変わったのを体験できて面白かった」といった御意見を数多く頂きました。



写真右:本多 真 研究員

写真下:会場の様子

会場の様子



2019年7月30日(火曜日)

第20回都医学研国際シンポジウムを開催しました

会場:東京都医学総合研究所

7月30日(火曜日)、当研究所は、講堂において、「Principles of Neocortical Development and Evolution(大脳新皮質の発達と進化の原理)」と題して、第20回都医学研国際シンポジウムを開催しました。国際シンポジウムは国内、国外の研究者を招聘し、医学に関連する各種研究分野の最先端の研究成果について発表し、討議することを目的とします。今回は、国内の5人の研究者の他に、諸外国から5人の研究者をお招きしました。

シンポジウムは四つの大きなテーマで進行し、まず、「ニューロンとグリア細胞をつくりだすトリック」をテーマに、早稲田大学のCarina Hanashima先生、ドレスデン工科大学のFederico Calegari先生と慶応大学のKazunori Nakajima先生からご講演いただきました。第二部では、「大脳皮質におけるサブプレート・ニューロンの知られざる機能」をテーマに、当研究所のChiaki Ohtaka-Maruyama研究員が講演し、その後、オックスフォード大学のZoltan Molnar先生からお話しいただきました。続く第三部では、「適切な行動のための適切な神経回路形成」をテーマに、メリーランド大学のPatrik Kanold先生、東京大学のGentaro Taga先生と大阪大学のNobuhiko Yamamoto先生からご講演いただきました。最後に、「進化的観点から見た大脳皮質の発生」をテーマに、クィーンズランド大学のLinda Richards先生、京都府立大学のTadashi Nomura先生とミゲル・エルナンデス大学のVictor Borrell先生からお話しいただきました。

脳については、その発生、発達の機序について未解明な部分が多く残されています。これらを明らかにしていくことは、私たちが自分自身のことをよりよく理解することにつながり、意識とはどういうものなのかという問題を解くことにもなります。さらに、神経発達障害等の病気を理解し、その克服に向けて取り組むことを可能にします。これらを背景に、脳の発達の基本的な仕組みに関する最先端の研究について講演し、議論していただきました。

今後も当研究所では、研究者や医療従事者等を対象に最先端の研究領域や社会的注目度の高いトピックをテーマとし、最先端の情報収集を行い、研究成果の国際的な発信を目指して国際シンポジウムを開催していく予定です。



写真右:講演の様子

写真下:第20回都医学研国際シンポジウム ポスタープレゼンテーションの様子、集合写真

第20回国際シンポジウム 第20回国際シンポジウム集合写真


2019年8月1日(日曜日)

高校生のための都医学研フォーラムを開催しました

会場:東京都医学総合研究所

8月1日(木曜日)、当研究所において、「高校生のための都医学研フォーラム」を開催しました。

このフォーラムは、医学・生物学研究に興味を持つ高校生に、当研究所の研究成果を分かりやすく伝え、研究室等での実験や機器操作を実際に体験してもらうことにより、研究への理解を深め、将来的には進路選択の一助となることを目的としています。今回は、15校から31名が参加しました。

前半の講演は、統合失調症プロジェクトの新井 誠プロジェクトリーダーから「生命科学研究者という将来に向けた歩み:やりがいのある仕事って?」というテーマで、自分自身の体験を交えながら、研究の実態や研究者という仕事について、お話ししました。

後半の研究室見学は、参加者が希望するコースに基づき、分子医療プロジェクトと運動障害プロジェクト、再生医療プロジェクトと糖尿病性神経障害プロジェクト、感染制御プロジェクトと細胞膜研究室、哺乳類遺伝プロジェクトとカルパインプロジェクトの4コースに分かれ、見学しました。見学先では、研究内容紹介の他、インフルエンザウイルス検査の体験や蛍光顕微鏡による細胞の観察等を行いました。

参加者のアンケートでは、講演については、研究者になるにはどうしたらよいのか知ることができた、といったご意見や、研究室見学については、高校にはない実験器具を見たり、使ったりすることができてよかった、といったご意見をいただきました。



写真右:研究室見学の様子

写真下:講演の様子

講演
丸山研究員
多賀先生
質疑応答

2019年7月14日(日曜日)

2019年度第3回都医学研都民講座を開催しました

会場:調布市グリーンホール

7月14日(日曜日)、当研究所では、調布市グリーンホールにおいて、「赤ちゃんの脳をすくすく育てる」と題して、第3回都医学研都民講座を開催しました。今回は、東京大学大学院教育学研究科教授の多賀厳太郎先生を講師にお迎えしました。

まず、当研究所神経回路形成プロジェクトの丸山千秋プロジェクトリーダーから、「脳はどのようにしてできるのか? -ニューロンから脳へ-」と題してお話ししました。ヒトの大脳皮質は6層構造であり、胎児期にできますが、この層構造に乱れがあると、重い場合には脳梁欠損等の脳形成障害が現れ、軽い場合でも神経回路の形成不全により、統合失調症等の精神疾患を発症するとのことでした。また、妊娠中のストレスが胎児に与える影響として、栄養失調の場合には、生活習慣病や統合失調症等の発症リスクが増大し、精神的ストレスの場合にも、自閉症等の精神疾患発症のリスクの高まることがわかってきているとのことでした。

続いて、多賀先生から、「赤ちゃんと脳 -発達脳科学から知の起源を探る-」と題してお話しいただきました。近年、近赤外分光法(NIRS)等の脳の計測技術が発展してきており、これらを使って、赤ちゃんの脳の構造やネットワークが発達していく様子を計測できるようになってきたそうです。これにより、生後3ヶ月の赤ちゃんでも、物を見ているときには、後頭葉の視覚野が活動し、言葉を聞いているときには、聴覚野が活動しており、視覚や聴覚の情報が大人と同様の脳部位でそれぞれ処理されていることがわかったそうです。さらに、赤ちゃんに話しかける場合、普通の話し方と抑揚のない話し方とでは、脳の活動に大きな差が見られるとのことでした。

講演後のアンケートでは、「妊娠中のストレスが胎児に与える影響は大きく、孫の世代にまで影響を及ぼすことがあると知り、驚いた。」といった御意見を多く頂きました。



写真右:上から丸山研究員、多賀先生、質疑の様子

写真下:控室にて(左:多賀先生  右:丸山研究員)

控室にて
岡戸研究員
池谷先生
質疑応答の様子

2019年6月8日(土曜日)

2019年度第2回都医学研都民講座を開催しました

会場:調布市グリーンホール

6月8日(土曜日)、当研究所では、調布市グリーンホールにおいて、「脳を知ろう」と題して、第2回都医学研都民講座を開催しました。今回は、東京大学大学院薬学系研究科教授の池谷裕二先生を講師にお迎えしました。

まず、当研究所神経細胞分化プロジェクトの岡戸晴生プロジェクトリーダーから、「脳の発達を決める遺伝子と発達期環境」と題してお話ししました。脳の発達においては、遺伝子と発達期の環境から大きな影響を受けているのではないかと考えているとの話がありました。このうち、特に発達期の環境については、母子分離、あるいはショ糖(※)過多食がその後の成長にどのように影響を及ぼしているのかを研究しているとのことでした。

続いて、池谷先生から、「脳の潜在知覚を拓く」と題してお話しいただきました。知覚は人によって異なり、例えば、赤色を感じる遺伝子は複数あり、どの型の遺伝子を持つのかによって、赤色の見え方が人によって左右されるそうです。また、ヒトは動物に比べ、身体の性能が劣るがゆえに、脳が発達したとのことでした。さらに、そもそも地球上において、脳を持たない生物の方が、生物重量比で99%以上にもなるとのことでした。

講演後のアンケートでは、「自分が頭の中で念じていることを人工知能で解読して、自分がしゃべる代わりに話すスピーカーが開発されていると知ってびっくりした」といった御意見を多く頂きました。

※ 砂糖の主成分で、スクロースともいう。



写真右:上から岡戸研究員、池谷先生、質疑の様子

写真下:控室にて(左:岡戸研究員、右:池谷先生)

控室にて


2019年4月16日(火曜日)

2019年度第1回都医学研都民講座を開催しました

会場:東京都医学総合研究所

4月16日(火曜日)、当研究所の講堂において、「こどもの脳の難病を治す ‐遺伝子治療の幕開け‐」と題して、第1回都医学研都民講座を開催しました。今回は、自治医科大学小児科学教授の山形崇倫先生を講師にお迎えしました。

まず、当研究所こどもの脳プロジェクトの佐久間啓プロジェクトリーダーから、「こどもの稀少神経難病に対する取り組み」と題してお話ししました。稀少難病とは人口2千人に1人未満の稀な頻度で発生し、治療方法が確立しておらず、長期の療養を要する病気です。この稀少難病の一つである先天代謝異常症の根治療法として期待される、細胞治療についての研究内容をお話ししました。

続いて、山形先生から、「小児神経疾患への遺伝子治療の開発 ‐AADC欠損症※1に対する遺伝子治療‐」と題してお話しいただきました。神経疾患の治療法として、近年、ウイルス等から作られたベクター※2を使って、遺伝子を脳に導入する遺伝子治療が開発され、治療効果が得られてきました。このうち、山形先生たちは、AADC欠損症の患者さんたちに遺伝子治療を行ったところ、寝たきりだった患者さんたちが、歩行器を使った歩行ができるまでに回復したことなどについてお話しいただきました。

講演後のアンケートでは、「AADC欠損症の患者さんが、遺伝子治療後に歩くことができるようになったのをみてびっくりした。」といった御意見を多く頂きました。

講演終了後、希望者に研究室を見学していただき、「なかなか見ることのできない研究室が見学できてよかった。」等、満足していただきました。

※1 AADCは、神経伝達物質の合成に必須の酵素で、AADC欠損症は、生まれつきAADC遺伝子に変異があることで、AADCが働かなくなる疾患である。この欠損により、発汗や血圧の調整等の自律神経機能が働かない等の症状が現れる。
※2 遺伝子組み換え操作で使われ、挿入する遺伝子の断片の大きさや挿入目的によって、様々な特徴を加えた媒体である。このうち、ウイルスベクターは、ウイルスの病原性に関する遺伝子を取り除き、外来の目的遺伝子を組み込んだものである。



写真右:講演の様子(上から、佐久間研究員、山形崇倫先生)

写真下:講演終了後の1枚(左:山形先生、右:佐久間研究員)、講演会場の様子

講演終了後、講演会場


2019年4月13日(土曜日)、4月14日(日曜日)

科学技術週間特別行事に参加しました

会場:日本科学未来館

4月13日(土)、14日(日)の2日間、当研究所では、日本科学未来館において、「DNAと脳の仕組み」と題し、実験教室等を行いました。この行事は、「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス」をキャッチフレーズに、首都大学東京、各研究・教育機関等が一堂に会して研究・技術についてわかりやすく紹介するものです。

当研究所からは、「見てみよう」、「調べてみよう」、「作ってみよう」という3つのテーマで、来場者に直接実験等に参加していただく「体験展示」を実施しました。

企画1の「バナナからDNAを取り出そう」の参加者は、最初にDNA等についての説明を受けた後、バナナからDNAを取り出す実験を行いました。参加者は実験の手順について真剣に耳を傾け、実験用ゴム手袋を付けた慣れない手つきで実験をやり遂げました。最後にDNAが取り出せると、白衣に身を包んだ小学生等からは満面の笑みがこぼれ、驚きの声が響きました。企画2の「DNAの二重らせんを作ろう」の参加者は、DNAの形を模したビーズストラップ作りに挑戦しました。集中して親子で協力し、熱心に作業している姿が印象的でした。企画3の「錯視を体験しよう」の参加者は、3種類の図形に、シールを貼ったり、ハサミで切ったり、あるいは、線を描いたりするなどの工作を通じて、錯視を体験しました。脳が見せる錯覚について説明を受けながらも、不思議そうに図形を見つめていました。

担当した研究者等にとって、普段は接することの少ない都民の皆様に研究内容等を披露する貴重な機会となり、有意義なイベントとなりました。



写真:錯視体験をする子供達の様子

平成31年3月10日(日曜日)

第30回 サイエンスカフェin上北沢「こころとからだのメンテナンス -からだのなかの電気のリズム-」を開催しました

会場:東京都医学総合研究所

3月10日(日曜日)、当研究所の講堂において、うつ病プロジェクトの楯林義孝プロジェクトリーダーを話題提供者として、榛葉俊一協力研究員の協力のもと、第30回 サイエンスカフェ in 上北沢「こころとからだのメンテナンス -からだのなかの電気のリズム-」を開催しました。

まず楯林義孝プロジェクトリーダーから、脳波、心電図及び汗を計測することで、自律神経の状態がわかることを説明しました。また、強いストレスがかかると、自律神経が乱れ、質の良い睡眠をとることができなくなること、さらに、榛葉協力研究員から、リラックスする方法として、脳の場合は目を閉じること、心臓の場合は深呼吸すること、汗をかかないようにするには何も考えないようにすること、といった話がありました。

説明後には、脳波、心電図及び汗の3つの計測を体験して頂きました。脳波の計測では、目を閉じてリラックスした状態になると、規則正しい波形が現れ、α波が出てくることが確認できます。心電図の計測では、深呼吸すると、脈の間隔が広がり、副交感神経の活動も高まることがわかります。汗の計測では、一般的にはうそ発見器で利用されている技術ですが、何も考えない状態から、何かを考える状態になると、波形が大きく乱れることが確認できます。3つともうまく計測できたり、1つしかうまく計測できなかったりと様々でしたが、楽しんで頂きました。

参加したみなさんからは、「汗によって自分の中で何が起きているのか知ることができて楽しかった」といった御意見を数多く頂きました。



写真右:楯林義孝研究員

写真下:会場の様子

会場


平成31年2月15日(金曜日)

平成30年度 第8回都医学研都民講座を開催しました

会場:一橋講堂

2月15日(金曜日)、当研究所では、一橋講堂において、「緑内障から目を守るために」と題して、第8回都医学研都民講座を開催しました。今回は、東京慈恵会医科大学眼科学講座主任教授の中野匡先生を講師にお迎えしました。

まず、中野先生から、「放っておくと怖い緑内障!早く見つけるためには?」と題してお話しいただきました。緑内障は、視神経が眼圧等により障害されることで、徐々に視野が狭くなる病気で、中途失明原因としては一番多いものです。この病気の特色としては、病状がかなり進行しない限り気付かず、自覚症状が乏しいことが挙げられます。視野障害は、10年以上かけてゆっくりと進み、末期に至るまでは視力は良く、視野の中心が欠けてきて初めて自覚することから、未発見潜在患者のうち、9割もの方が気づいていないといわれているそうです。このため、症状の初期のうちに緑内障を発見し、毎日点眼し、症状の進行を遅らせることが重要とのことでした

続いて、当研究所視覚病態プロジェクトの原田プロジェクトリーダーから、「最新の研究からわかったこと〜緑内障とうまくつきあうには?」と題してお話ししました。日本人では緑内障患者のうち、約7割が正常眼圧緑内障のため、そのモデル動物を開発したうえで、緑内障以外の病気に対して既に使われている薬やあるいは食品のなかに、緑内障に対しても効果を持つものがないか探しているとのことでした。さらに視神経再生に関する最近の研究成果が紹介され、患者さんには「希望を持って治療を継続して下さい」というメッセージが伝えられました。

当日は粉雪が舞い散るような寒さにも関わらず、参加者で会場がほぼ一杯となり、講演後のアンケートでは、「緑内障の研究が進んでいて勇気づけられた」といった御意見を多く頂きました。



写真右:上から中野匡先生、原田高幸研究員、会場の様子

写真下:控室にて(左:中野先生 右:原田研究員)

会場
Schizophrenia Research Leader Makoto Arai

平成31年2月8日(金曜日)

第19回都医学研国際シンポジウムを開催しました

会場:東京都医学総合研究所

2月8日(金)、当研究所は、講堂において、「Preventive medical research in areas of psychiatry, health, and social welfare: Beneficial life course intervention in critical and sensitive periods for glycation, oxidative stress, and nutritional epidemiology(精神医学、健康と社会福祉の領域の予防的な医学研究:糖化反応、酸化ストレスと栄養的な疫学のための重大で繊細な時期における有益なライフコースへの介入)」と題して、第19回都医学研国際シンポジウムを開催しました。国際シンポジウムは国内、国外の研究者を招聘し、医学に関連する各種研究分野の最先端の研究成果について発表し、討議することを目的とします。今回は、国内からの6人の研究者の他に、諸外国から8人の研究者をお招きしました。

今回、シンポジウムは二つの大きなテーマで進行し、まず、「健康・福祉と栄養に関する疫学」をテーマに、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのMarcus Richards先生と東京大学のSatoshi Sasaki先生からお話しいただきました。続いて、「テクノロジー、食品科学、病気」をテーマに、カタール生物医科学研究所のPaul J. Thornalley先生、東海大学のRyoji Nagai先生、 リール大学のFrédéric J. Tessier先生、サウス・カロライナ大学のNorma Frizzell先生、佐賀大学のAkira Monji先生、ウォーリック大学のNaila Rabbani先生、金沢大学のMoeko Shinohara先生、国立台湾大学のChih-Kang Chiang先生、東京大学のReiko Inagi先生、コロラド医科大学のRam H. Nagaraj先生、フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルクのMonika Pischetsrieder先生、金沢大学のYasuhiko Yamamoto先生からご講演をいただきました。

近年、終末糖化産物(AGEs)(※1)と酸化ストレス(OS)(※2)が、精神や身体の機能障害と密接に関係していることが明らかになってきています。AGEsとOSは、多様な構造を持ち、さらに、多くの生物学的プロセスにおいても極めて重要なものです。しかし、これらは、加齢や病状の進行を通じてダイナミックに構造が変化するため、それらを正確に特徴づけることは難しいものです。今回、生物学、遺伝学や栄養学といった様々な分野から先生方にお集まりいただき、AGEsとOSがどのように精神や身体に影響を与えるのかといった多くの最新成果を発表していただきました。

今後も当研究所では、研究者や医療従事者等を対象に最先端の研究領域や社会的注目度の高いトピックをテーマとし、最先端の情報収集を行い、研究成果の国際的な発信を目指して国際シンポジウムを開催していく予定です。


※1:タンパク質の糖化反応(メイラード反応)によって作られる生成物の総称で、身体の様々な老化に関与する物質である。

※2:酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用で、細胞が傷つけられてしまうものである。


写真右上:新井 誠 統合失調症プロジェクトリーダー(Organizer)

写真下:集合写真、会場の様子

集合写真
七田崇研究員
北園孝成先生
会場

平成31年1月17日(水曜日)

平成30年度第7回都医学研都民講座を開催しました

会場:一橋講堂

1月17日(木曜日)、当研究所では、一橋講堂において、「脳卒中の世紀」と題して、第7回都医学研都民講座を開催しました。今回は、九州大学大学院医学研究院院長の北園孝成先生を講師にお迎えしました。

まず、当研究所脳卒中ルネサンスプロジェクトの七田崇プロジェクトリーダーから、「燃えさかる!?脳卒中後の炎症の正体」と題してお話ししました。脳卒中は、ある日突然発症し、脳が傷つく病気で、脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れて出血する脳出血及びクモ膜下出血の3つに分けられます。脳卒中になると、身体が傷ついた時と同じように、脳の傷口が腫れ、炎症が起こります。脳が腫れてしまうと、脳卒中の症状や病気は悪くなってしまいますが、炎症は1週間程度で次第に治まり、傷口は治り始めるそうです。つまり、脳が損傷すると、白血球が傷口を感知し、脳内に侵入してひとしきり炎症を起こし、その後、炎症を起こす物質を排除して、修復の機能を持つ細胞に転換するとのことでした。

続いて、北園先生から、「脳卒中にならないための健康管理」と題してお話しいただきました。脳卒中になる要因として、高血圧、糖尿病、脂質異常症、不整脈(心房細動)等が挙げられますが、あらかじめこれらの危険因子をきちんと治療することで、発症を抑えることが可能とのことでした。これ以外にも、例えば、塩分の摂取は1日に6グラム未満となるようにしたり、1日に1万歩は歩いたりするように心がけることも、脳卒中の予防にとって大切であるといったお話がありました。また、不幸にして脳卒中を発症してしまった場合には、一刻も早く病院に行くことが必要で、これにより麻痺等の後遺症の重さが左右されるとのことでした。

講演後のアンケートでは、「不整脈をチェックするために、毎日脈を計ることを習慣にしていきたいと思った。」といった御意見を多く頂きました。


写真右:上から七田崇研究員、北園孝成先生、会場の様子。

写真下:控え室にて(左:七田研究員 右:北園先生)。

左:七田研究員 右:北園先生
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