新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連

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2020/07/02

COVID-19とアディクション(依存・行動嗜癖)

文責:井手 聡一郎

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国際的な大流行により、多くの国が抜本的な封じ込め対策(ロックダウンや日本の緊急事態宣言など)を実施することになりました。このようなヒトの動きの急激な封じ込めは、カロリー/塩分過多食品(C/S食品)の摂取、スクリーンの使用(ゲームやテレワークによるPC・スマートフォンの使用を全て含む)、依存性物質の使用などへのアディクション(薬物やアルコールなどに対する物質依存に加えて、ゲームやギャンブルなど特定の行動に対する自制できない程度ののめり込み(行動嗜癖)を含めた用語:アディクション(Addiction))を助長すると示唆されてきました。しかし、これまでこの仮定を裏付けるデータはありませんでした。フランスにおいて、11,391人を対象として、COVID-19ロックダウン初期段階(8日目から13日目まで(2020年3月17日からロックダウン開始))におけるアディクション関連行動の変化をオンライン調査した結果、対象者の28.4%(C/S食品)、64.6%(スクリーン)、35.6%(タバコ)、24.8%(アルコール)、31.2%(大麻(違法使用))がそれぞれ増加しており、幸福感の低下とストレスの増加は、全てに対して増加要因でした。また、調査したアディクション関連行動については、それぞれ以下の要因が増加に関与していました。

C/S食品摂取量の増加は、女性でより多く見られ、増加と関連する主な要因は、29歳未満、パートナーがいる、家に閉じこもっている、ストレススコアが増加している、より狭い空間に閉じこもっている、独りで閉じこもっている、現在または過去に精神科治療を受けている、でした。

スクリーン使用量の増加は、女性でより多く見られ、増加と関連する主な要因は、年齢が29歳未満、パートナーがいない、仕事を持っている、中・高学歴、屋外空間にアクセスできずに閉じこもっている、独りで閉じこもっている、都市環境にいる、ロックダウンにより仕事をしていない、でした。

喫煙量増加は、女性でより多く見られ、増加と関連する主な要因は、パートナーがいない、中・低学歴、ロックダウン下でも職場で働いている、でした。

アルコール飲酒量の増加と関連する主な要因は、30~49歳、高学歴、現在精神科治療を受けている、でした。

大麻使用の増加と関連する主な要因は、中・低学歴でした。


Rolland B. et al. JMIR Public Health and Surveillance 2020
https://preprints.jmir.org/preprint/19630/accepted