学術支援室 笠原 浩二
東京都は「科学技術週間」の間、小・中学生を対象として科学技術に親しむイベント『Tokyo ふしぎ祭(サイ)エンス2025』を日本科学未来館で開催しました。青少年やその保護者等、都民の科学技術に対する更なる関心と理解を深めるとともに、科学技術の振興を図ることを目的として、「みて、さわって、わくわくサイエンス!」のキャッチコピーのもと、25の団体が出展しました。東京都医学総合研究所は「DNAの形を見ながら、生命の仕組みを学ぼう」と題して、以下の3つの企画を行いました。企画1「ブロッコリーからDNAを取り出そう」では、ブロッコリーをすり潰しDNAを抽出し、エタノールを加えるとDNAが白い沈殿として見えてくる実習です。DNAが見えたときにお子さん以上に親御さんの方がリアクションが大きく、「DNAってこんなに簡単に見られるんだ!」とおっしゃっていました。また、「このDNAを顕微鏡で見たら二重らせんに見えるのですか?」という質問を何回も受けました。最後にDNAの沈殿をさわり、お子さんだけでなく親御さんも一緒に楽しんでいる姿が印象的でした。企画2「DNA鑑定で犯人を捕まえよう」では、宮岡佑一郎プロジェクトリーダーと再生医療プロジェクトの大学院生スタッフ安田有冴さんと篠﨑佳代子さんが解説し実習を進めました。ストーリー仕立てで、実際にサンプルを電気泳動して光るDNAを観察し、犯人を当ててもらいました。参加した小学生のみなさんから歓声が上がっていました。初めて使うピペットマンでしたが、見事に参加者全員実験に成功しました。「難しかったけど、楽しかった!」という声をたくさんいただきました。企画3「DNAの二重らせんを作ろう」では、ビーズでDNA二重らせんのストラップを作りました。ご参加いただいた皆様方が、少しでも科学に興味を持っていただけたら幸いです。