2021年度 連携大学院生の声

~都医学研に来たきっかけ、これから目指すこと~

都医学研は、修士・博士によらず、研究する場としてとてもいい環境です

尾原さん

私は学部生の頃に身近に脳卒中による左半身麻痺を患った人がいたことから、運動機能の再建方法に興味を持っていました。様々な研究室があり、どれも興味深い研究ばかりでしたが最先端かつ実現性の高いインパクトのある研究を行っており、分野外からの入学でも問題なく、学習面でサポートしていただけるという点から現在の研究室を選びました。

私は現在、頚髄損傷によって失われた上肢の運動機能の再建を目指して研究しています。脊髄損傷による四肢の運動機能の喪失は大脳皮質と脊髄を繋ぐ神経経路が切断されるために起こります。しかし、切断部位の吻側にある大脳皮質と尾側にある脊髄内神経回路、筋、末梢神経はその機能を失っていません。よって、損傷されずに残存した大脳皮質運動野と脊髄をBrain-computer interface技術により繋ぐ「人工神経接続」を用いることで、上肢の運動機能を再建できる可能性があります。この技術による運動機能再建には大脳皮質の神経細胞が人工神経接続に適応する必要があるため、現在はこの適応を明らかにすることを目指しています。

都医学研の研究サポート

尾原さん、指導教官と

都医学研は大学に比べて研究しやすい環境が整っています。都医学研には多くの共同施設があり、多様な実験ができます。また、動物実験等に関しては動物管理室や委託業者の方々が日々の健康管理から繁殖など多くの作業をサポートしてくださり、研究に集中することができます。研究内容に関しては多くの大学と比べて研究員の方々が多く在籍されており、大学よりも指導教官や研究員の方々に丁寧に指導していただけるため、充実した研究生活を送ることができます。得られた研究成果は年に数度行われる研究発表会にて発表することができます。他分野の学習が行いたい場合は、お招きした外部の先生によるセミナーを聞く機会もあり、大学よりも学習に適した場が多く設けられています。

都医学研には大学では得られない多くのサポートや経験を積む機会があります。都医学研の中に興味ある研究がある場合は先生へのアポイントメントをとった上で、ぜひ研究室見学に来られることをお勧めします。