開催報告

2023年度 都医学研 夏のセミナー「難病の地域ケアコース」
“難病”―尊厳をもって生きる―を支えるケアシステムづくりをすすめる!


難病ケア看護ユニット 小倉 朗子・板垣 ゆみ

もしあなたが “ 難病 ” と診断されたらどうでしょう! “ 難病 ” は、「発病の機構が明らかでなく、治療法が未確立・希少な疾病であり、長期の療養が必要」とされ、現在 338の疾病が “ 指定難病 ” とされ、全国で100万人を超える方々が“ 難病 ”と診断されています。当研究ユニットでは、創設以来、“ 難病 ” の方々が、安全にそして安心して生活できることをめざす研究活動の一環として、夏のセミナー「難病の地域ケアコース」を開催してきました。本年度は、昨年度につづきオンラインセミナーを行い、2か月間にわたるオンデマンドプログラム、2日間のライブプログラムを 9月に実施しました。テーマは「個別支援・地域診断からすすめる難病保健活動-神経難病等要支援難病者を支える-」とし、北海道から沖縄まで、全国の行政保健師 63名のライブプログラムの受講者、オンデマンドプログラムのみ視聴の 165名、計 228名がセミナーに参加しました。オンデマンドプログラムは、関連する制度や地域診断に関する講義で構成し、ライブプログラムでは、実践報告をきき、難病保健活動の役割を考え、また受講者各地の地域診断資料の交流から、ALS等神経難病の療養状況の評価と地域ケアシステムの課題の共有、課題軽減の方策のひとつとしての難病施策・事業の活用について、そして今後の保健活動の展開について考えました。講師そして受講者おひとりおひとりの難病の方々を支える日々のご活動と、講師・受講者のみなさまとのネットワークができましたことに、心からの感謝をお伝えし、稿を終えます。

講師 東京都立神経病院 奥山典子氏
講師 東京都立神経病院 奥山典子氏