2020年2月20日
「プロテアソームによるタンパク質分解経路の解明」により、蛋白質代謝研究室 土屋 光 主任研究員が東京都福祉保健局長賞を受賞しました。
令和元年度の福祉保健局長賞の表彰式が2月20日に行われました。これは東京都福祉保健局事業の推進に寄与した職員の功績を讃える機会のひとつとして実施しているものです。
当研究所からは、「プロテアソームによるタンパク質分解経路の解明」により、蛋白質代謝研究室 土屋 光 主任研究員が受賞しました。
プロテアソームは細胞内のタンパク質を分解する巨大な酵素複合体であり、ユビキチンが付加されたタンパク質を選択的に分解することにより様々な生命現象を制御しています。これまでユビキチン化されたタンパク質が、どのような経路でプロテアソームに運ばれ、分解されているのかよくわかっていませんでした。私の一連の研究により、ユビキチン選択的シャペロンp97や、シャトル分子と呼ばれるタンパク質が、プロテアソームの上流で機能し基質の運搬に非常に重要な役割を果たしていることが明らかとなりました。
ユビキチン・プロテアソーム系の破たんはガンや神経変性疾患と密接に関わっており、この研究成果からユビキチン・プロテアソーム系が関与する疾患の発症機構の理解につながっていくことが期待されます。