テーマ | 「造血器腫瘍の臨床現場における遺伝子解析の現状と今後の展望」 |
---|---|
演者 | 名島 悠峰 (駒込病院 血液内科 医員) |
テーマ | 「医学研分子医療プロジェクト 駒込分室のご紹介」 |
---|---|
演者 | 大保木 啓介 (東京都医学総合研究所 ゲノム医科学研究分野 分子医療プロジェクト 副参事研究員) |
当研究所の研究者と都立駒込病院の医師等が、研究や診療の事例を基に、臨床に根ざした研究交流を行う「リサーチ・カンファ」を、12月6日(水曜日)に駒込病院で行いました。今回は第5回目で、近年、臨床への展開が進むゲノム医療がテーマとなりました。
最初に、駒込病院血液内科 名島悠峰医員から「造血器腫瘍の臨床現場における遺伝子解析の現状と今後の展望」についての話題提供がありました。造血幹細胞移植拠点病院である駒込の臨床現場で現在利用されている遺伝子情報の内容を基に、今後、ゲノム医療を一層有用なものとしていくためには、どのようなことが分かれば治療成績の向上につながるのか等、近く導入予定の次世代シーケンサーを用いる研究計画にも触れつつ、報告されました。
当研究所からは、駒込病院3号館6階の連携スペースを拠点に研究活動を行う、分子医療プロジェクトの大保木啓介副参事研究員が「医学研分子医療プロジェクト駒込分室のご紹介」との題で、次世代シークエンスを使ったがんウイルス探索研究、白血病を発症しやすいShwachman-Diamond Syndrome小児患者のiPS細胞のマイクロアレイ解析についての報告のほか、がんゲノム医療実施に必要なインフラや人材についても話題提供を行いました。
今回のリサーチ・カンファの参加者は30名余と比較的小規模であったものの、報告者が若い年代の医師及び研究者ということもあり、席上では活発な議論が交わされました。
次回は、年明けの1~2月頃、引き続きゲノム医療をテーマとして開催予定です。
※リサーチ・カンファ:リサーチ・カンファレンスをもとにした名称。個々の症例ではなく、疾患やケアに関する研究について各々の立場から検討し合うことを目的とした連絡調整会議。
写真:意見交換の様子 (上:駒込病院・名島医員、下:当研究所・大保木研究員)