テーマ | 「大腸癌のサブタイプと遺伝性腫瘍」 |
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演者 | 山口 達郎 (がん・感染症センター都立駒込病院 大腸外科/ 遺伝子診療科 部長) |
テーマ | 「ゲノム医療実施に向けた遺伝カウンセリングシステムの検討と今後の課題」 |
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演者 | 堀内 泰江 (東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 統合失調症プロジェクト 主席研究員) |
2月20日(火曜日)、当研究所では、都立駒込病院において、当研究所の研究者と駒込病院の医師等が、研究や診療の事例を基に、臨床に根差した研究交流を行う「リサーチ・カンファ※」を開催しました。今回は6回目で、昨年末の前回に引き続き、近年、臨床への展開が進む「ゲノム医療」をテーマとしました。
最初に、駒込病院大腸外科/遺伝子診療科の山口達郎部長から、駒込病院での豊富な臨床経験と研究実績を基に「大腸癌のサブタイプと遺伝性腫瘍」についての話題提供がありました。未公表の研究成果や海外での知見も織り交ぜつつ、研究成果が患者等への対応に還元されるという、臨床施設ならではの状況が紹介されました。
当研究所からは、認定遺伝カウンセラーでもある、統合失調症プロジェクトの堀内泰江主席研究員が「ゲノム医療実施に向けた遺伝カウンセリングシステムの検討と今後の課題」との題で、次世代シークエンサーを用いた解析から臨床における結果開示までの院内連携システムなどについて、研究者と遺伝カウンセラーの双方の経験を踏まえつつ、今後の課題も含めた話題提供を行いました。
今回のリサーチ・カンファは、折しも厚生労働省が「がんゲノム中核拠点病院」11か所を選定した直後というタイミングで、臨床の第一線に立ちながら研究にも取り組む話題提供者がそろったこともあり、席上での議論は極めて活発なものとなりました。
駒込病院でのリサーチ・カンファは、来年度も引き続き実施する予定です。
※リサーチ・カンファ:リサーチ・カンファレンスを基にした名称。個々の症例ではなく、疾患やケアに関する研究について各々の立場から検討し合うことを目的とした連絡調整会議。
写真:意見交換の様子 (上:山口部長の話題提供時の様子、下:当研究所・堀内研究員)