
(概要)
白血病の再発には、がん細胞が移植ドナーの免疫から逃れる「HLA消失」という現象が関わることがあります。本研究では、次世代シーケンサー(NGS)を用いた新しい解析方法により、このHLA消失を簡便かつ定量的に検出できることを示しました。実際の白血病患者の再発例で、HLA遺伝子の片側が失われていることを正確に捉え、従来より少ない手順で診断できる利点が確認されました。この方法は、より適切な治療選択や再移植ドナーの判断に役立つ可能性があります。

(概要)
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は悪性リンパ腫で最も多く、治療経過が人によって大きく異なります。近年は遺伝子型で分類され、個別化治療が期待されていますが、約4~5割はどの型にも当てはまらない「分類不能」に属します。本研究ではこの分類不能群に注目しました。独自の遺伝子パネル検査を構築し、遺伝子 CDKN2A と PIM1 の異常を持つ患者ほど生存率が低いことを、米国データと駒込病院の患者で確認しました。従来のリスク指標(IPI)にこれらの情報を加えると、高リスク患者をより正確に見分けられる可能性があります。この研究成果はDLBCLの分類に基づいた治療法や薬剤の開発に役立つことが期待されます。