開催報告

2024年度 都医学研夏のセミナー 「難病の地域ケアコース」
全国66自治体・295名の行政保健師のみなさんとつながり、拡げる難病支援!


難病ケア看護ユニット

春日健作先生
東京都西多摩保健所
高橋 香織 氏 神経難病の方への支援・保健師の役割についてお話いただきました。

当難病ケア看護ユニットでは、研究成果の普及交流事業として、本セミナーを研究所開設以来継続的に開催しており、今回で第 48 回を迎えました。“ 難病 ” とは、「発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病、長期にわたり療養を必要とするもの。」と法律に定められています。“ 難病 ” の克服および適切な医療・療養支援のための、様々な施策が進められていますが、本セミナーの参加者である行政保健師のみなさんは、各地域でその施策を実施し、“ 難病患者さん ” が生活しやすい地域のシステム(しくみ)を、その地域の人々や支援機関のみなさんとともに創り、育み、向上する役割を担っています。私たちは行政職の活動として、“ 難病患者さんやご家族の苦痛や困難を和らげ、尊厳ある生活を支える! ” ことをめざし、 “ 難病 ” への支援の量や質は適切であるか、また、地域の「強み」を活かし「弱み」を軽減・克服するにはどうすればよいかなど “ 地域診断 ”という手法を用いて対策をすすめています。本セミナーでは、関連する制度等に加えて、「個々の患者さんへの支援や地域のしくみづくり」を学び、また、本ユニットが改良してきた「難病の地域診断ツール」によって診断された各地域の状況を共有することで、参加者各自が自地域を評価し、今後の活動の方向性を検討しました。 “ 難病 ” を支える全国のしくみや状況は、各地域それぞれであり、相違があります。“ 地域のしくみ ” をつくる、保健活動の大切さを改めて参加者全員で確認しました。本セミナーの成果、そしてセミナーでのつながりが、各地域をよりよいものとする保健活動の一助となりますことを切に願い、併せて、保健師のみなさんの日々の活動への感謝、そしてエールを送り、稿を終えます。