体内時計プロジェクトリーダー吉種 光
先日開催いたしました 2025 年度第3回都民講座にてまず私、吉種からは「時をカウントする体内時計の仕組み」と題し、私たちの体に備わる「体内時計」についてお話しさせていただきました。この体内時計は、単に朝起きて夜眠るリズムだけでなく、食事の消化、運動能力、学習の効率、さらにはお薬の効果にまで深く関わっています。専門的な「ゲノム DNA」という言葉は、まるで「料理本の全体」のように、そしてその中にある「遺伝子」は「一つ一つの料理のレシピ」のように、私たちの体の設計図が書かれていると例えて、皆様に体内時計の仕組みを解説しました。体内時計のリズムに合わせて生活する「時間治療」の考え方を取り入れることで、健康的なダイエットや学習効果の向上、そして病気の予防にもつながることをご紹介し、参加者の皆様が熱心に耳を傾けてくださったことが印象的でした。
講師の永井先生は、ホタルが持つ「発光タンパク質」やオワンクラゲが持つ「蛍光タンパク質(ある色の光を当てると別の色に光る不思議な物質)」の研究を長年続けてこられました。そして、この生物が放つ微弱な光の仕組みを研究することで、「ナノランタン」という電気を使わずに非常に明るく光る物質を開発されました。このように永井先生は次々と生物が持つ力を利用して新しい技術を開発してきましたが、最近では植物の光合成のエネルギーを使って植物自体が光る「LEP(Light Emitting Plant)」を生み出すことに成功したという、お話をしていただきました。
この「光る植物」は将来的には室内の照明として利用可能であり、街灯を設置しなくても自ら光る街路樹が並ぶ美しい通りができるかもしれません。電力消費を抑え、地球温暖化問題の解決に貢献できる可能性を秘めています。大阪万博のヘルスケアパビリオンで展示した際は、「未来のわびさび」をコンセプトに、電源なしで光る植物が日本の伝統的な空間を彩る様子を披露し、多くの来場者の方々に感動を与えました。遺伝子組み換え生物を扱う上での法規制や、太陽光パネルと比較した環境への影響についても触れ、私たち研究者が社会と向き合いながら、より良い未来を築いていきたいという熱い思いを共有されていました。
今回の講座を通して、お伝えしたかったポイントは以下の3点です。