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演者 | 内藤 裕二 京都府立医科大学 |
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開催方式 | オンライン(Zoom) |
日時 | 2024年3月7日(木曜日)15:00~ ※講演は1時間程度を予定しています。 |
世話人 | 正井久雄 所長 |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
申込方法 |
◆オンライン(Zoomウェビナー)◆ Zoomの登録フォームから事前登録を行ってください。 こちらへ Zoom登録フォーム 登録後、確認メールが自動送信されます。確認メールには視聴用URL・注意事項等が記載されていますので、必ず内容をご確認ください。確認メールは「no-reply@zoom.us」から送信されますので、メールを受信できるよう事前に受信設定をご確認ください。 ※ 確認メールが届かない場合は、お手数ですが下記のお問い合わせ先までお問い合わせください。 |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
ヒトの老化は必ずしも個々が同じスピードで起こるものではなく、老化の進行の程度を判定するには暦年齢とは別の老化指標が必要とされ、加齢に伴う種々の臓器の機能の低下を反映し、身体機能低下から推定される生物学的年齢(biological age)が報告されている。そのなかでもDNAメチル化をベースにしたエピジェネティクス年齢指標(DNAmAge)が注目され、研究が進められ、すでに食を中心にしたライフスタイル介入によりDNAmAgeが減少する若返り(Rejuvenation)研究も報告されている。さらに生物学的年齢の指標として、プロテオームや血中サイトカインに着目した指標も提案され、老化の中心的病態として慢性炎症の存在が明らかにされ、サイトカインを中心にした炎症性生物学的時計、さらには臓器毎の生物学的年齢を推定することも明らかになった。加えて、腸内細菌叢をメタゲノム解析、その代謝物を分析する手法が改良・確立され、腸管の老化を制御することが生活習慣病の予防、健康長寿の延伸につながる可能性を示す重要な成果が報告されてきている。腸内細菌叢・代謝物の変容→慢性炎症→エピジェネティクス→生活習慣病・老化といったセントラルドグマが存在する可能性が示唆されている。さらに、メタゲノム解析、代謝物、食、臨床要因などを含めたオミックス研究により、腸内細菌叢、腸内環境に最も大きな影響を与える外的要因が食・栄養・環境要因(エキスポソーム)であることが明らかにされつつある。なかでも、食物繊維と腸内細菌叢との相互作用による宿主の免疫・炎症制御が老化の進行にも関わることなども示唆されている。本セミナーでは、ガット(腸)を標的にした若返り戦略を中心に最新情報を提供したい。
Naito Y. Gut Frailty: Its Concept and Pathogenesis. Digestion 2024, 105: 49-57.