− この都医学研セミナーは延期となりました。日程決まり次第お知らせします。 −
演者 | 正本 和人(電気通信大学 脳・医工学研究センター 教授) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階講堂 |
日時 | 2020年3月5日(木)16:00 ~ |
世話人 | 岡戸 晴生 神経細胞分化プロジェクトリーダー |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
脳が活動すると、ニューロンおよびグリアから放出される種々の血管作動物質によって活動部位を支配する細動脈が拡張し、脳の血流が局所的に増加する(以下、機能的充血という)。本セミナーでは、げっ歯類の大脳における二光子イメージングと大規模な画像解析の手法によって得られた機能的充血の調節メカニズムについて概説する。脳の微小血管を取り巻くグリアは、機能的充血における血流の調節役として多くの研究がなされた。しかし、in vivoにおけるより生理的な状態でのグリアの機能計測が進むにつれ、機能的充血におけるグリアの役割は見直しを受けている。本研究グループではオプトジェネティクスの手法を用いて、グリアおよびニューロンを選択的に賦活することで、それぞれの細胞による脳血管への作動メカニズムが異なることを明らかにした。一方、より長期的な時間スケールでは、脳活動と脳血流のアンカップリングが認知症をはじめとした神経変性疾患の発症および病態の進行に関わっていることが注目されている。本研究グループによって得られた低酸素曝露に対する脳微小血管のリモデリングとグリア血管連関に関する知見を紹介し、脳の再生治療における微小血行再建術について考察する。