− この都医学研セミナーは延期となりました。日程決まり次第お知らせします。 −
演者 | 髙野 哲也 The Department of Cell Biology, Duke University Medical School(Research Associate Senior) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階講堂 |
日時 | 2020年3月25日(水)17:00 ~ |
世話人 | 長谷川 成人 認知症・高次脳機能研究分野長 |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
脳は多種多様な細胞集団によって構成されている。生体内において、神経細胞はグリア細胞の一つであるアストロサイトからの局所的な分子シグナルを基にシナプスを形成し、思考・記憶・感情などの脳高次機能を担う複雑な神経回路網を構築する。このアストロサイト–シナプス間相互作用は三者間シナプス(Tripartite synapse)とも呼ばれ、近年では三者間シナプスの機能破綻は多くの神経疾患の原因の一つとされている。しかしながら、これまでの生化学的・分子生物学的手法では、生体内での異なる細胞種からなる三者間シナプスの構成分子群の同定は極めて困難とされてきた。その為、アストロサイトがどのようにして神経細胞のシナプスを認識し、その形成や活動を制御しているのか、依然として不明のままとされてきた。本セミナーでは、細胞種特異的な細胞間の空間的分子ネットワークプロファイリングを可能とする新たな生体内近位依存性ビオチン標識 (iBioID)法を紹介し、ベールに包まれた脳内における三者間シナプスの分子メカニズムと神経疾患との関わり、特に自閉症スペクトラム障害との関連性について議論していきたい。