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2019年度 医学研セミナー

X線イメージングによるマウス形態表現型解析の新展開

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演者 田村 勝
理化学研究所バイオリソース研究センター・マウス表現型解析開発チーム(チームリーダー)
会場 東京都医学総合研究所 2階講堂
日時 2020年2月3日(月)16:00 ~
世話人 吉川 欣亮
哺乳類遺伝プロジェクトリーダー
参加自由 詳細は下記問合せ先まで
お問い合わせ 研究推進課 普及広報係
電話 03-5316-3109

講演要旨

生物の形態は、3次元データである。通常、マウス胎仔や心臓、腎臓など臓器の形態表現型解析を行う際には組織切片を作製し、正常遺伝型と変異体サンプル間で形態比較解析を行う。しかし、これは3次元ではなく2次元解析である。3次元解析による詳細形態比較が必要な時には、2次元データの組織切片から画像解析ソフト等を用いて3次元再構築を行う。この場合、欠失なし且つ膨大な数の連続切片が要求される。即ち、非常に高い技術と多くの時間、及び手間といった労力が必要となる。

理研・マウス表現型解析開発チームでは、形態表現型を3次元画像データとして迅速、詳細に解析できるイメージング解析法の開発を進めている。この手法は造影剤と高解像度X線CTを用い、これまでX線では画像化が困難であった軟組織においてもイメージングが可能であると共に、単一細胞レベルでの詳細解析ができる。更には画像取得を非常に短時間で行うことが可能であり、ゲノム編集により遺伝子機能解析のボトルネックが遺伝子改変動物作製から表現型解析に移行しつつある昨今において最適な解析手法の一つと言える。本セミナーでは、この手法のライフサイエンス分野での現状と今後の展望について紹介したい。

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