意義
約10年前、健常高齢者の血液細胞に、血液がんで認める体細胞変異が蓄積することが報告された。このゲノム変異を持つ幹細胞が拡大した状況は、クローン造血と呼ばれ、血液がんだけでなく、固形がん、動脈硬化性疾患、糖尿病などの老化関連疾患の発症リスクでもあるとわかってきた。クローン造血と他臓器間の相互作用が示唆された。本プロジェクトでは、クローン造血を時間軸に沿って統合的に解析して、クローン造血幹細胞の拡大の分子基盤、その拡大による血液がんや他臓器疾患の発症機序を理解する。
目標
- 染色体、クロマチン動態から、血液がん幹細胞の発生と拡大の仕組みを理解することで、がん予防・治療法の概念を実証する。
- ダウン症を含めた老化造血細胞と他臓器との相互作用から、がんや臓器不全などの老化関連疾患の発症の仕組みを理解する。
メンバー
プロジェクトリーダー 指田 吾郎