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演者 | 水澤 英洋 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 理事長特任補佐 |
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会場 | 対面式(2階講堂) |
日時 | 2024年10月30日(水曜日)16:00~ |
世話人 | 正井 久雄 所長 |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
近年、寝返りさえ打てない重症の脊髄性筋萎縮症が遺伝子治療でほぼ完治するなど医療の進歩は目覚ましく、その背景には全ゲノム情報の解析・操作技術の進歩がありゲノム医療の実装化がある。わが国では2015年からIRUDが開始され、全国何処でも、何の症状でも網羅的ゲノム解析研究に参加できる。40のIRUD拠点病院と12の高度協力病院にIRUD診断委員会が置かれ、475もの協力病院や掛付け医から患者が紹介され、9046家系の登録、7318家系の解析により3521家系(48.41%)で診断を確定した。原因遺伝子812で2355変異が同定され、中には直接治療に結びつく例もある。Matchmakerと互換性のある IRUD Exchangeには6880家系の情報がHPOを用いて登録され、国内外と共有・連携されて成果が出ている。これらの難病のゲノム・臨床データは世界的に急速に蓄積が進み、難病は勿論、コモンな疾患についても病態解明や治療法開発に大きく貢献している。