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平成26年度 医学研セミナー

アルツハイマー病脳における遺伝子発現変化が引き起こす糖代謝障害と酸化ストレス

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演者 中別府 雄作 (九州大学・生体防御医学研究所 教授)
会場 東京都医学総合研究所 講堂
日時 平成27年1月22日(木)16:00
世話人 林 雅晴 参事研究員(脳発達・神経再生研究分野)
参加自由 詳細は下記問合せ先まで
お問い合わせ 研究推進課 普及広報係
電話(03)5316-3109

講演要旨

筋萎縮性側索硬化症 (ALS) における運動ニューロンの変性にはサブタイプ選択性がある。ALS疾患終期では、ほぼ全身の筋肉が麻痺するが、外眼筋や肛門・膀胱の括約筋に投射する運動ニューロン・プールは変性しにくいことが知られている。同じ運動ニューロン・プール内でも、速筋(白筋)に投射する運動ニューロン(Fast Motor Neuron)の変性は疾患の初期から始まるが、遅筋(赤筋)を支配する運動ニューロン (Slow Motor Neuron) は疾患後期まで機能が保たれる。また、Fast運動ニューロンのうちでも、FF (Fast-twitch, Fatigable) タイプはFR (Fast-twitch, Fatigue-resistant) タイプよりも変性しやすいことが知られている。

近年、家族性ALSの原因遺伝子が多数同定され、運動ニューロン変性に繋がる共通パスウエイが急速に解明されつつあるが、サブタイプの選択的脆弱性をもたらすメカニズムについては依然として謎に包まれている。本講演では、運動ニューロン・サブタイプの新たなマーカーの発見、ALSモデルマウスを用いた選択的脆弱性のメカニズムの解析、運動ニューロン特異的遺伝子改変マウスを用いた研究などについて紹介する。

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