| 演者 | 高梨 さやか 国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所 予防接種研究部 部長 |
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| 会場 | 対面式 |
| 日時 | 2026年11月18日(水曜日)15:00~16:00 |
| 世話人 | 葛西 真梨子 こどもの脳プロジェクト |
| 参加方法 | 詳細は事前に下記問合せ先までご連絡ください |
| お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
ワクチンに関する科学的知見は、どのような過程を経て国の予防接種政策へつながるのでしょうか。
2025年4月、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターの統合により、国立健康危機管理研究機構(JIHS)が設立されました。新型コロナウイルス感染症への対応で得られた教訓を踏まえ、感染症に関する基礎研究、臨床、疫学、公衆衛生の知見を統合し、政策や医療・公衆衛生対応へつなげることが、JIHSの重要な役割です。
国立感染症研究所予防接種研究部では、感染症の発生動向、国民の抗体保有状況、ワクチンの有効性・安全性、接種率、国内外の導入状況などを分析し、予防接種政策の立案と評価に必要なエビデンスを提供しています。また、新たなワクチンの定期接種化を検討する際の基礎資料となる「ワクチンファクトシート」の作成や、副反応疑い報告の分析、予防接種に関する情報提供にも取り組んでいます。
本講演では、感染症発生動向調査と血清疫学調査を組み合わせ、世代ごとの免疫保有状況を可視化して対策の評価につなげてきた風しんを一例として、サーベイランスが予防接種政策を支える過程をご紹介します。また、2026年4月に定期接種へ導入されたRSウイルス母子免疫ワクチンを中心に、疾病負荷や有効性・安全性、国内外の実施状況など、多面的な情報に基づいて新たな予防手段が評価される過程についてもお話しします。
さらに、接種歴と医療情報を活用してワクチンの有効性・安全性を評価する予防接種データベースの展望にも触れます。基礎、臨床、疫学の各分野から得られた知見が、どのように政策へ結びつき、その評価が次の研究課題へ還元されるのかを、具体例を交えてご紹介します。あわせて、臨床、基礎研究、海外留学、子育てを経て予防接種政策に携わるようになった自身の経験を振り返り、若手研究者や大学院生に向けて、キャリア形成と研究生活の両立についてもお話しできれば幸いです。