| 演者 | 村松 一洋 自治医科大学 小児科学講座 教授 |
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| 会場 | 対面式(講堂) |
| 日時 | 2026年11月25日(水曜日)15:00~16:00 |
| 世話人 | 山野 晃史 品質管理プロジェクト |
| 参加方法 | 詳細は事前に下記問合せ先までご連絡ください |
| お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
脳内鉄沈着を伴う神経変性症(NBIA:Neurodegeneration with Brain Iron Accumulation)の主要疾患であるSENDA/BPAN(Static encephalopathy of childhood with neurodegeneration in adulthood / β-propeller protein-associated neurodegeneration)は、オートファジー関連遺伝子WDR45の変異を原因とし、小児期早期の知的障害と成人期のパーキンソニズムに始まる急速進行性運動機能障害および高度認知機能障害を呈する遺伝性神経疾患です。
疾患概念が確立してからまだ間もない本疾患において、私たちは、病態の本質は単なる鉄の蓄積ではなく、WDR45異常に伴うフェリチノファジー(貯蔵鉄フェリチンの選択的オートファジー)の破綻であることを、患者由来細胞を用いた解析などから明らかにしました。
アダプター分子NCOA4の著明な減少を伴う細胞内鉄リサイクルの停滞が、3価鉄の局所過剰と2価鉄の機能的不足という逆説的な鉄代謝異常を引き起こすことで、神経細胞やミトコンドリア機能不全を生じさせています。しかしながら、中枢神経特異的な障害のメカニズムやWDR45とNCOA4の機能的相互作用の全貌など、未解明な課題もまだ多く残されており、現在もその解明に取り組んでいます。さらに、根治的治療法のないこの疾患に対して、AMEDなどの支援により、改変型AAVベクターを用いた遺伝子補充療法や低分子化合物スクリーニングなど、臨床応用に向けた治療開発も推進しており、臨床試験の実施も現実味を帯びてきました。
本講演では、分子病態から治療開発への展望までをご紹介させていただきます。