小林駿介研修生、深津理乃研究技術員、加納豊研究員らは「Rif1タンパク質はC端特異的ドメインとN端HEATリピート構造の両者を介してグアニン4重鎖結合と複製起点活性化を制御する」について米国科学雑誌Molecular Cellular Biologyに発表
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HOMETopics 2019年

TOPICS 2019

2019年2月4日

ゲノム動態プロジェクトの小林駿介研修生、深津理乃研究技術員、加納豊研究員らは「Rif1タンパク質はC端特異的ドメインとN端HEATリピート構造の両者を介してグアニン4重鎖結合と複製起点活性化を制御する」について米国科学雑誌「Molecular Cellular Biology」に発表し、表紙に採択されました。

「Rif1タンパク質はC端特異的ドメインとN端HEATリピート構造の両者を介してグアニン4重鎖結合と複製起点活性化を制御する」について米国科学雑誌「Molecular Cellular Biology」に発表

Rif1タンパク質は酵母からヒトまで進化的に保存され、染色体DNA複製開始の時間的タイミングと、核内での空間的配置を制御します。当プロジェクトでは以前、Rif1は代表的な非B型DNA構造であるグアニン4重鎖に結合することを報告しました(Nature Structural and Molecular Biology 2015; J Biol Chem 2018)。今回、分裂酵母のRif1の詳細な変異体の生化学的、遺伝学的解析により、Rif1のC端ユニークモチーフ及びN端のHEATリピート構造の両者が独立にG4に結合すること、Rif1は12〜16量体を形成すること、C端91アミノ酸のみで多量体形成できること、両モチーフが、Rif1による複製起点抑制活性に重要であることを示しました。さらに、変異体のスクリーニングから、複製起点抑制能を喪失した新規変異体を単離しました。これらの中にはクロマチン結合能を喪失しているものと、保持しているものが存在しました。生化学的解析の結果に基づき、Rif1による、クロマチンループ形成と、それによる複製開始を抑制するクロマチン構造の構築のモデルを提唱し、表紙に採用されました(図参照)。
この研究には、主に、ゲノム動態プロジェクトの小林駿介研修生、深津理乃研究技術員及び加納豊研究員により行われました。

多量体を形成するRif1タンパク質のグアニン4重鎖構造への結合を介したクロマチンループ形成のモデル。Rif1は、遺伝子間領域に存在するグアニン4重鎖に、多量体を形成するC端及びN端の両者を介して結合し、クロマチンを束ねて、複製開始に抑制的なクロマチン構造を形成する可能性を提唱しました。

<論文タイトル>
Both a Unique Motif at the C Terminus and an N-Terminal HEAT Repeat Contribute to G-Quadruplex Binding and Origin Regulation by the Rif1 Protein.
<発表雑誌>
Molecular Cellular Biology (2019年2月4日 オンライン掲載)
DOI: 10.1128/MCB.00364-18

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