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演者 | 竹林 浩秀 新潟大学大学院医歯学総合研究科 脳機能形態学分野 教授 |
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会場 | 対面式(2階講堂) |
日時 | 2023年12月18日(月曜日)16:00~ |
世話人 | 吉川 欣亮 難聴プロジェクトリーダー |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
dystonia muscurolum(dt)マウスは、不随意運動を示す自然発生ミュータントマウスとして同定された。その原因遺伝子ジストニン(dystonin, Dst)は、細胞骨格制御因子をコードする。dtマウスでは、生後に後根神経節の神経細胞が変性することが知られている。Dstは、中枢神経系及び末梢神経系の多くの細胞に発現しており、dtマウスの運動症状の原因となる神経回路や神経変性のメカニズムについては未だ不明な点がある。我々は、特定の細胞でDst遺伝子をOFFあるいはONにすることのできる多目的な遺伝子トラップマウスを作製してdtマウスについての解析を行った。その結果、不随意運動の発症における末梢神経系の重要性が明らかとなった。Dstには、神経系に発現するDst-a, 筋肉に発現するDst-b, 皮膚に発現するDst-eのアイソフォームがあるが、我々はDst-bあるいはDst-eアイソフォームの筋肉および皮膚における役割についても解析を進めており、それらの結果を紹介して、dtマウスの全身症状発現のメカニズムについて考察したい。