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開催報告

都医学研夏のセミナー「臨床教育コース」(2019年8月5日~8日実施)
神経病理ハンズオン

神経病理解析室 主任技術研究員 小島 利香

今年も8月5日〜8日までの4日間で神経病理ハンズオンを開催しました。毎年多くの方に参加申し込みをいただきますが、今年も定員いっぱいの13名の方が参加されました。

このセミナーは、脳神経系のほぼ全ての疾患カテゴリーの標本を実際に手に取って観察するハンズオン式の実習で、デジタル教材も併用しながら4日間で多数例を経験できる短期集中カリキュラムを提供しています。

講義は4日間を通して解析室の新井信隆先生が担当します。初日にオリエンテーションとして私が「デジタルパソロジー」について、関絵里香主席技術研究員が「神経系の染色」についての講義を行い、その後から新井先生によるレクチャーが始まります。2日目以降は外部講師の先生も加わりより専門的な内容を学習していくスケジュールとなっています。

今年の外部講師は北海道大学主要病理学の谷川聖先生が「脳腫瘍」について、埼玉医大病理学の石澤圭介先生が「タウ・TDP43」について、防衛医科大学法医学の原田一樹先生が「頭部外傷」についてそれぞれ担当して下さいました。毎年ご協力いただきありがとうございます。

今年の会場は2階講堂を使用することができ、広々とした環境でセミナーを行うことが出来ました。受講者も好きな場所で講義を受けたり検鏡をしたり、リラックスした雰囲気で学習している様でした。

このセミナーの特徴でもあるデジタル教材ですが、受講者には専用ページを閲覧するためのIDとパスワードを事前に配布し自宅などで自習できるようにしています。この教材は解析室スタッフの植木信子さんと八木朋子さんに毎年担当していただいています。

デジタル教材の評判も大変良く、セミナー終了後には多くの受講者から「EBA&N Club」や「筋肉の病気」といったデータベース内の他の登録制コンテンツへの申し込みを頂きました。データベースには様々な学習コンテンツが搭載されているので、セミナー後も活用して頂ければ嬉しいです。

4日間という短い期間でしたが、少しでも多くの症例を観察しようと朝早くから会場に来て、最終日はギリギリまで顕微鏡を覗いている人も沢山いました。
このセミナーをご参加頂いた皆様の今後のご活躍にお役立て頂ければ幸いです。

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