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Oct. 2017 No.027
難病ケア看護プロジェクト 主席研究員小倉 朗子
今年のテーマは「すすめよう! 難病保健活動 ―難病を持つ人々が住み慣れた地域で暮らし続けられるために―」。
これまで我が国の難病施策は、「難病対策事業」として実施してきましたが、平成27年1月に「難病の患者に対する医療等に関する法律(通称「難病法」)が施行され、法のもとに難病施策が実施されることとなり、今年で3年目となりました。
法施行前の難病施策は、全国の都道府県あるいは保健所設置市(含む特別区)ごとにその取り組みに大きな相違がありました。法制化によって、これら取り組みの相違が少しでも解消され、難病をもつ人々の療養環境が改善することが期待されますが、そのためには「都道府県および保健所設置市(含む特別区)」に所属する保健師のみなさんの活動が大変重要となります。
プログラムは、国や都道府県における難病施策、各地域における難病保健活動に関する実践報告、難病保健活動に必要な知識や技術の習得に関する講義や演習で構成しています。毎年北海道から沖縄まで、全国の都道府県・保健所設置市(含む特別区)に所属する行政職保健師のみなさんがご参加くださいます。日頃の難病保健活動にかかる資料を持ち寄って、今後の活動の方向性について討議する場もあり、セミナー後のアンケートでは、プログラム全体について、高い評価を得ています。
「難病法」は「難病になっても、尊厳をもって、安心して住み慣れた地域で暮らし続けることができることをめざす」法律です。夏セミの1週間を終え、御参加のみなさまとわたしたちとであらたなネットワークを築きました。
難病をもつみなさんに安心して生活していただけるケアシステムの実現をめざして今後も活動していきましょう。
最後になりましたが、多くのみなさまにご指導、ご協力をいただき、セミナーを無事終えることができました。心より御礼申し上げます。
受講生:51名 (6月12日公開プログラムの参加者:130名)