HOME広報活動刊行物 > Jul. 2014 No.014

開催報告

東京都科学技術週間「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス2014」

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4月18日の「発明の日」をはさむ一週間を「科学技術週間」として、全国的に科学技術の広報をめざしたイベントが開かれています。東京都では小中学生を対象に「Tokyoふしぎ祭(サイ)エンス」と名付けたイベントを毎年行っています。今年は19、20日の2日間、首都大学東京や都立研究機関などが中心となり、お台場にある「日本科学未来館」で開催されました。東京都医学総合研究所では、「生命の分子を、見てみよう、作ってみよう、調べてみよう」と題し、4つのコーナーを設けました。

「君にはDNAがみえたかな」の実験教室では、タラの白子からDNAを抽出する実験に挑戦しました。最後にアルコールを加えDNAの線維が現れると、子供たちの一瞬ホッとした表情が、次第に得意そうな笑みに変わりました。

「DNAストラップをつくろう」の工作コーナーでは、DNA塩基が対を作って二重らせんを構成する原理を学びました。小さなカラービーズを材料にし、細かい作業に集中して完成させたストラップは、その達成感でひときわキラキラ輝いたはずです。

「君のストレスを測ってみよう」のコーナーでは試験紙を舌下に入れ、唾液中のアミラーゼ量をポータブル測定器で測る実験を行いました。計算ドリル問題を課すことで実際ストレスが増加するようすを実感してもらうはずが、逆に下がる子供もいて、研究員の臨機応変な機知にとんだ話術に、みんな大爆笑に包まれました。

「3Dで実感?タンパク質って何?」のコーナーでは、タンパク質がL?アミノ酸から構成され高次構造をつくることを学習しました。実際、自分の名前をアミノ酸の一文字表記でペプチドに組立てたり、立体メガネでタンパク質の高次構造を観察しました。お土産は医学研の3Dプリンターで作製した労作のカルパインの立体モデルで、大人気のグッズになりました。

これらのイベントはいずれも、1日数回、2日間にわたって行われ、対象の小中学生に簡単に体験して如何に理解してもらうかに工夫が必要です。担当した研究所スタッフによる事前準備、息つく暇のない当日のスケジュールなど、所員の大奮闘となりました。特に協力をいただいた多くの研究生の活躍で、当研究所ブースへ多数の皆さんにご来場いただきました。

基盤技術研究センター 山本 明広

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