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開催報告

第16回 都医学研 国際シンポジウム(平成29年5月17日実施)
「Functions and mechanisms of neuromodulation: a synthesis of knowledge from various organisms」

基盤技術研究センター センター長齊藤 実

5月17日に、神経機能を調整する神経修飾因子に関する国際シンポジウムが、2階講堂で行われました。

ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンなどのモノアミンやアセチルコリン、インスリンなどは、高次機能から運動機能までの様々な脳機能を調節していると考えられています。今回の国際シンポジウムでは、国内外の神経修飾因子の作用メカニズムや生理機能について、第一線で活躍されている研究者が集まりました。

聞き終わって初めに思ったのは、霊長類から線虫までの幅広い動物種で、モノアミンなど修飾因子の持つ神経調節機能は共通する部分が多く、進化の過程でも重要な神経伝達物質であることが容易に想像できることです。しかし、一方で高等動物では複数のモノアミンが同時に働くことで高等動物特有の複雑な行動が生まれ、その破綻は重篤な病気をおこします。機能の多様性故に完全に理解するにはほど遠く、今回のシンポジウムで最も印象的だった海に浮かぶ氷山のスライドのように、見えているのは一部だけというのが、未だ研究の現実なのだろうと思います。それ故に、修飾因子の放出機構や、受容体分子機能、シナプスの機能変化、回路の変化、そして行動の変化、さらに病態に至るまで、様々な研究者が一同に会するこのようなシンポジウムの開催は、重要な意味を持つと思いました。

最後にシンポジウムの準備に関わった方々、事務局の方々に感謝します。ありがとうございました。

第16回都医学研国際シンポジウム
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