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Jul. 2017 No.026
基盤技術研究センター 室長高松 幸雄
「発明の日(4月18日)」を含む一週間には、科学技術への理解と関心を深めてもらうための行事が全国で開催されます。東京都でも、小中学生を対象とした『Tokyo ふしぎ祭(サイ)エンス2017』(4月22日、23日)を「日本科学未来館」で開催しました。当研究所では、2日間にわたり「脳のはたらきと遺伝子DNA -見てみよう 調べてみよう 作ってみよう-」をテーマにした三つの体験教室を開講し、350名を超える方々に参加していただきました。
教室1の「チャレンジ!DNAを取り出してみよう」では、バナナと白子からDNAを抽出しました。白衣とゴム手袋を身に着けた未来の研究者は、台所器具を使ってバナナのDNAを抽出する実演を見学したあと、白子のDNA抽出に挑戦しました。最後は、抽出した白子のDNAと一緒に、笑顔でプリクラ写真におさまりました。
教室2の「脳って何?何してるの?」では、運動・感覚システム研究分野が神経疾患の患者さんの病態評価用に開発している技術を使って、脳が身体を動かす仕組みを体験しました。ゲーム機に使われている動作検出技術を応用すると、パソコン画面のカーソルを、魔法使いのように指先の動きだけで自在に操れます。これで画面上のターゲットを追跡する運動を行うと、日頃は意識していない脳の予測の働きと修正の働きを分析できます。練習により脳の中で学習が進み、追跡がうまくなることも学びました。
教室3の「遺伝子ってなぁに?」では、まず研究員から遺伝子について説明を受けました。自分の遺伝子は両親から受け継がれたもので、DNA塩基が対を作ることで二重らせん構造をとっているということを学んでから、DNAビーズでストラップを作りました。塩基対のルール通りに小さなカラービーズをつないで完成させたキラキラ輝くストラップは、大切なお土産になりました。