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開催報告

第5回都民講座 「自閉症とイクメンの星を社会性認識・記憶から科学する」

金沢大学 子どもの心の発達研究センター・特任教授東田 陽博

東田 陽博

平成25年10月25日、津田ホールにおいて第5回都民講座が開催されました。講師の東田陽博先生は生物学的自閉症研究の第一人者であり、「コミュニケーション」をテーマに動物実験から自閉症に対する臨床試験まで、非常に広い範囲をわかりやすく解説して頂きました。

まず、育児期の母親が父親へ働きかけることにより、父親が「イクメン」になるという結果が動物実験で示されました。ヒトにも当てはまることから、会場から納得の声が多く聞かれました。次に、コミュニケーション能力を高めるホルモンとして「オキシトシン」が紹介され、コミュニケーション障害である自閉症に対する効果について説明がありました。症状が改善した例も多かったことから、入手方法を問う質問や統合失調症に対する効果を尋ねる方もいらっしゃいました。今回は、都外で活躍されている第一線の研究者をお招きし、その成果を都民の皆様に知って頂く良い機会になったことと思います。

(脳発達・神経再生研究分野 山形 要人)

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