HOME広報活動刊行物 > Jan 2017 No.024

開催報告

第22回サイエンスカフェ in 上北沢 (8/19開催)

 「タンパク質から始めよう 身近なサイエンス」

カルパインプロジェクト 副参事研究員小野 弥子

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夏休み中でしたので児童の参加者を意識しつつ、担当する私たちにとって身近なタンパク質、特にタンパク質分解酵素 (プロテアーゼ) の働きをアピールしたい、と考えながら今回の企画を担当させていただきました。そして、講義は 「タンパク質はアミノ酸から作られている」 「タンパク質を分解する酵素 (プロテアーゼ) もタンパク質である」 ことの紹介など最小限にして、実験や様々なトリック (立体視メガネ、3Dプリンターなど) により、アミノ酸やタンパク質の働きを知るという“実技重視”を目指しました。

実験では 「ゼラチンというタンパク質の働きによって液体が固体になる (ゼリーができる) 反応は、プロテアーゼによってゼラチンが分解されると起こらなくなります。あなたが選んだフルーツにはプロテアーゼがありますか? ないですか?」 という、ちょっとひねった質問を出してみました。実験操作が首尾良くできたのに、働いているのはゼラチンなのか、それともフルーツのプロテアーゼか、混乱して悩んでしまった、というご意見も頂きました。それでも、タンパク質は肉や魚として食べられて栄養になるだけではなく、それぞれに “名前” と “働き” と “形” があり、生命研究を支えているという意識・視点を、実感していただけたことを願っています。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

内容の吟味、事前準備や、当日の進行を組織立ててサポートして下さったサイエンスカフェ実行委員会の方々、コンサートを行って下さった正井副所長と研究所外からのゲスト演奏者の方々に心よりお礼申し上げます。

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