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Jan. 2017 No.024
副所長正井 久雄
第15回 都医学研国際シンポジウム ”Mechanisms of genome inheritance and maintenance: its implication in development and pathogenesis of diseases” が11月18日に医学研講堂にて開催されました。今回のシンポジウムは、「ゲノムの継承と安定性維持のメカニズム」 と題し、Cold Spring Harbor研究所所長のBruce Stillman先生をはじめ国内外のトップクラスの研究者 (国外8名、国内3名) の参加を得て、活発な討論や意見交換が行われました。
第1セッションでは、私を含め3名の研究者から 「ゲノム複製起点とその活性化の時空間制御」 についての講演が披露されました。その後休憩を挟んで、Bruce Stillman先生が特別講演を行いました。
お昼を挟んで、第2セッションでは 「ゲノムの安定維持の制御」 について、Ann Donaldson博士を含め3名の研究者から講演を、第3セッションでは 「ゲノム複製のメカニズム」 について、Anthony Carr 博士をはじめ3名の研究者から講演していだたき、最後にJohn Diffley 博士から、「真核細胞の染色体複製の全行程を、精製したタンパク質により再構成することに成功した」 というインパクトの高い内容の特別講演が披露され、活発な質疑応答が行われるなど内容の充実した議論が展開されました。
今回のシンポジウムで発表された内容は、癌などの疾患の発生メカニズム、そして新しい治療法の開発にも密接に関連しており、ほかの分野の研究者にとっても、大変興味深いものでした。