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開催報告

2020年度 第4回 都医学研都民講座(2021年1月27日 開催)
「認知症:早く見つけて予防しよう」

認知症プロジェクトリーダー長谷川 成人

筑波大学 医学医療系臨床医学域精神医学 教授の新井哲明先生を講師にお招きし、「認知症:早く見つけて予防しよう」と題して、第4回 都医学研 都民講座をオンライン方式で開催しました。

まず、アルツハイマー病等の認知症性疾患では、早い人で40~50代から脳の老化、つまり特定のタンパク質が神経細胞内に蓄積することによる働きの障害が始まり、20~30年後に発症するとご説明いただきました。蓄積するタンパク質の種類と脳内の部位により疾患に違いがあり、アルツハイマー病の場合は、主に脳の後方部に変化が起こり、記憶や空間の認識が低下することが特徴とのことです。また、軽い物忘れといった認知機能障害はあるものの、日常生活を送るには支障がない状態を軽度認知障害(mild cognitive impairment: MCI)と呼び、この状態から一定の割合で認知症に移行することから、認知症の前駆状態として注目されているそうです。新井先生が勤務されている筑波大学附属病院 精神神経科では、認知力アップデイケアとして、MCIから認知症への進行予防を目的とした多彩なプログラムを行っており、科学的な根拠に基づいた運動療法や芸術活動等の認知トレーニングについても動画を交えてご紹介いただきました。

長谷川プロジェクトリーダー

長谷川プロジェクトリーダー

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