| 演者 | 升本 英利 京都大学医学部附属病院 心臓血管外科 特定教授 |
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| 会場 | 対面式(講堂) |
| 日時 | 2026年3月27日(金曜日)13:30~14:30 |
| 世話人 | 宮岡 佑一郎 再生医療プロジェクト |
| 参加方法 | 詳細は事前に下記問合せ先までご連絡ください |
| お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
ヒト iPS 細胞技術の進展により、心臓を構成する複数の細胞種を統合した三次元組織モデルの構築が可能となり、心疾患の病態理解や再生医療への応用が大きく進みつつある。近年注目されている心臓オルガノイドは、心筋細胞に加えて血管内皮細胞や血管壁細胞などを組み合わせることで、従来の二次元培養系や単一細胞種からなる三次元組織では再現が困難であった、組織レベルの構造形成や機能的相互作用を模倣できる点に特徴がある。
演者らはこれまで、ヒト iPS 細胞由来心筋細胞、血管内皮細胞および血管壁細胞を用いた心臓オルガノイドの構築に取り組み、血管化構造の形成や拍動機能の安定化、さらには培養環境や力学刺激が心筋成熟に及ぼす影響について検討してきた。本セミナーでは、こうした心臓オルガノイドの設計思想と作製戦略を概説するとともに、微小環境制御や力学刺激を介した心筋機能成熟化の可能性について紹介する。
さらに、心臓オルガノイドを用いた心疾患モデル化や薬効・心毒性評価系としての応用可能性について議論し、既存モデルとの比較を通じてその利点と限界を整理する。加えて、虚血性心疾患や心不全を対象とした再生医療への展開として、心臓オルガノイドを基盤とする新たな細胞医薬品としての移植用心筋組織の開発や、非臨床研究・実用化に向けた品質評価、スケールアップ、規制対応といった課題についても展望したい。