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開催報告

2021年度 第6回 都医学研都民講座(2021年11月24日 開催)
「レビー小体型認知症をめぐる最近の動向」 認知症

認知症プロジェクトリーダー長谷川 成人

11月24日(水曜日)、「レビー小体型認知症をめぐる最近の動向」をテーマに、第6回都医学研都民講座をオンライン方式で開催しました。今回は、都立松沢病院精神科・脳神経内科医長の西尾慶之先生を講師にお迎えしました。

西尾先生からは、「レビー小体型認知症を通してみる脳・こころ・身体」と題してお話しいただきました。レビー小体型認知症は、アルツハイマー病の次に患者数が多いとされる認知症の原因疾患です。アルツハイマー病では、記憶障害等の認知障害が主な症状になりますが、レビー小体型認知症では、幻視や妄想等の精神症状、動作緩慢等の運動症状、便秘等の内臓症状というように症状が多様であることが特徴です。また、診察の場では幻視の状況を確認することが難しいため、かつてパレイドリア・テストと呼ばれる幻視もどきの錯視を見つけるツールを開発したとのことでした。パレイドリアとは、壁のしみや雲の形等が人や動物に見える心理的な現象ですが、このパレイドリア・テストは、国際的にもガイドラインとして認められており、直接的に幻視と類似する症状を誘発することで、正確な診断に役立てるものであるとお話しいただきました。幻視が現れる原因としては、視覚中枢のある後頭葉が障害されるためであり、その結果、視覚認知障害が現れやすくなると考えられるそうです。

講演後のアンケートでは、薬剤師の方からの「患者様やご家族の気持ち、治療方針を理解する上で大変ためになりました。」といったご感想や、患者さんのご家族からの「今回の講座は非常に分かりやすく、今後、サポートを受けていくために何を伝えたらよいのか、患者の状態をどう伝えたら良いのかを考える良い機会になりました。」といったご感想を頂きました。

西尾慶之先生

都立松沢病院 西尾先生

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