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平成30年度
医学研セミナー

ありのままに観る

− この都医学研セミナーは終了しました。 −

演者 前田 信明
東京都医学総合研究所
神経回路形成プロジェクトリーダー
会場 東京都医学総合研究所 2階講堂
日時 平成31年3月22日(金)16:00〜
世話人 丸山 千秋 神経回路形成プロジェクト 副参事研究員
参加自由 詳細は下記問合せ先まで
お問い合わせ 研究推進課 普及広報係
電話 03-5316-3109

講演要旨

私は名大理学部化学科で、軟骨型コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(アグリカン)の生合成機構をテーマとして実験研究者としての道を歩み始め、その後、旭化成に就職し、ヒト腫瘍壊死因子(TNF)の薬理作用の解析に携わりました。この5年間の経験が私の研究者としての姿勢を決定づけることになったのですが、この間、特に感じたのは通説への違和感でした。大きな葛藤の後、表題に掲げた「ありのままに観る」という姿勢を感得し、御子柴克彦先生が阪大蛋白研教授に就任された時の最初の大学院生として、改めて基礎研究者としての活動を再開することにしました。蛋白研ではIP3受容体を単離し、それが4量体構造をもつCa2+チャネルであることを証明しました。その後、いくつかの研究機関を渡り歩きながら、脳特異的コンドロイチン硫酸プロテオグリカンの同定とその情報伝達機構、プロテオグリカンによる神経回路形成と可塑性の制御機構、大脳における神経細胞移動の分子機構を主要テーマとして研究を続けてきました。定年退職に当たって、様々な出会いとその度に起こった新たな研究の展開を振り返りたいと思います。

主要論文

・J. Neurochem.51,1724(1988) ・Nature 342, 32 (1989) ・EMBO J. 9, 61 (1990) ・Neuron 5, 11 (1990) ・J. Biol. Chem. 266, 1109 (1991) ・J. Biol. Chem. 271, 21446 (1996) ・Development 122, 647 (1996)・J. Cell Biol. 142, 203 (1998) ・J. Biol Chem. 274, 12474 (1999) ・PNAS 98, 6593 (2001) ・J. Biol. Chem. 278, 35805 (2003) ・J. Neurosci. 23, 2804 (2003) ・J. Biol. Chem. 283, 32610 (2008) ・J. Cell Biol. 200, 219 (2013) ・Science 360, 313 (2018) ・Cell Reports, in revision.

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