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演者 | 川口 敦史 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 医学医療系 感染生物学分子ウイルス学分野(准教授) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階講堂 |
日時 | 平成31年1月31日(木) 16:00 ~ |
世話人 | 小池 智 ウイルス感染プロジェクトリーダー |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
A型インフルエンザウイルスは気道上皮細胞に初感染する。それに対し、気道上皮細胞は物理的なバリアとして機能するだけでなく、炎症性サイトカインを産生することでマクロファージや好中球を感染組織に遊走させ、感染早期での生体防御を惹起する。一方、遊走したマクロファージから連鎖的に炎症性サイトカインが産生され(サイトカインストーム)、気管支炎や肺炎の誘導、及び発熱といった全身性の症状につながり、病態は増悪する。このサイトカインカスケードの最上流に位置するのがIL-1βであり、その産生にはインフラマソーム複合体の活性化が必須である。これまでに、マクロファージにおけるインフラマソームの活性化機構については多く報告されているが、First defenderである気道上皮細胞では、インフルエンザウイルス感染に対する炎症応答機構は明らかにされていない。本セミナーでは、新規に同定した気道上皮細胞特異的なインフラマソームセンサー分子によるインフルエンザウイルス認識機構を紹介する。