− この都医学研セミナーは終了しました。 −
演者 |
佐藤 正晃 埼玉大学脳末梢科学研究センター (特任准教授) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2BC会議室 |
日時 | 平成30年10月3日(水)16:30〜 |
世話人 | 齊藤 実 (基盤センター長/学習記憶プロジェクトリーダー) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
哺乳類の記憶に重要な役割を果たす海馬の機能は、これまで齧歯類の空間ナビゲーションをモデルとして詳しく研究されてきた。これらの研究で明らかにされてきた海馬の空間に関する情報表現は、行動の計画や陳述記憶に必要な「心的空間」のナビゲーションにも共通する普遍性をもつことが提唱されている。近年、蛍光カルシウムセンサータンパク質G-CaMPを用いた神経活動イメージングは、海馬の生理学的な研究にも積極的に導入されており、ある一定の視野に存在する細胞の活動を高密度かつほぼ網羅的に記録できること、および特定の細胞の存在とその解剖学的位置を画像上で知ることができることなどの利点から、細胞活動の長期的変化を追跡する研究に適している。本セミナーでは、頭部固定下のバーチャルリアリティ環境において空間学習するマウスの海馬CA1野の場所細胞地図の形成と可塑性を、二光子レーザー顕微鏡を用いたカルシウムイメージングで解析した我々の知見を紹介し、海馬における神経情報表現の様式について議論する。