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演者 |
西村 幸男 京都大学 大学院医学研究科 准教授 |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階講堂 |
日時 | 平成28年9月14日(水)14:00~15:00 |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話(03)5316-3109 |
脊髄損傷や脳梗塞による運動・体性感覚機能の麻痺は、大脳皮質と脊髄間を結ぶ神経経路が切断されているために起こる。このような神経損傷患者の願いは、失った機能である自分で自分の身体を思い通りに動かし、自分が何をしたかを感じ取れるように戻りたいのである。失った機能を取り戻すには、損傷されずに残った神経回路を如何に利用して、損傷した神経経路を代替できるかにかかっている。本講演では、脳脊髄損傷からの機能回復戦略について、残存神経回路による機能回復の神経メカニズムと人工神経接続という革新的な機能再建法から議論する。神経メカニズムでは、脊髄損傷からの機能回復に関与する神経ネットワークについて、運動制御系加えて意欲に関わる神経回路が鍵であることを示す。機能再建法では、損傷した神経経路をBrain Computer Interface技術によって代替する人工神経接続を紹介し、それを用いた脳脊髄損傷後の運動・体性感覚機能に対する革新的な治療法について、我々の最近の臨床研究について紹介する。