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演者 | 稲田 利文 (東北大学大学院薬学研究科遺伝子制御薬学分野 教授) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 講堂 |
日時 | 平成27年1月27日(火)16:00 |
世話人 | 佐伯 泰 副参事研究員(蛋白質代謝研究室) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
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研究推進課 普及広報係 電話(03)5316-3109 |
遺伝子発現の正確性は細胞の保持する様々な品質管理機構により保証されている。 翻訳段階での異常を認識し、異常mRNAと異常タンパク質を迅速に分解する翻訳管理機構は、遺伝病の原因変異を持つ遺伝子の発現抑制に極めて重要な役割を果たす。 遺伝病の主要原因変異であるナンセンス変異を持った異常mRNAは、ナンセンス依存mRNA分解機構(NMD)によって認識され迅速に分解される。 また終止コドンを失った異常mRNAや翻訳伸長途中で停滞した異常リボソームに対する品質管理の分子機構の実体の解明が急速に進んでいる。 我々は、特異的な配列を含む新生鎖がリボソームの活性を抑制することで翻訳伸長反応が阻害される結果、mRNA品質管理機構(NGD: No-Go Decay)によりmRNAが分子内で切断され、タンパク質品質管理機構(RQC: Ribosome Quality Control)により合成途中の新生鎖がユビキチンープロテアソーム系で分解されることを見出した。
本セミナーでは遺伝病治療の基盤となる翻訳品質管理機構におけるリボソーム修飾の新規機能と、低分子化合物による遺伝病治療の現状について紹介したい。