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演者 | 宮川 剛(藤田保健衛生大学総合医科学研究所システム医科学研究部門 教授) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 講堂 |
日時 | 平成26年8月15日(金)15:00 |
世話人 | 池田 和隆 参事研究員(依存性薬物プロジェクトリーダー) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話(03)5316-3109 |
演者らは知覚・運動機能や高次認知機能のテストを含む「網羅的行動テストバッテリー」を用いて150以上の系統の遺伝子改変マウスの行動を評価してきた。 この中で、活動性や作業記憶、社会的行動などの顕著な異常を示す系統を複数同定することに成功している。 これらのマウスの脳を、網羅的遺伝子・タンパク発現解析、組織学的解析、電気生理学的解析など各種の手法で調べたところ、ヒトの統合失調症患者の脳で報告されている現象と酷似した表現型が複数確認された。 さらに、脳の一部の細胞が疑似的未成熟状態に留まっている現象が複数の系統で共通して生じていることを発見し、これと同様な状態がヒト患者の死後脳でも見られることを明らかにした。
本講演では、遺伝子改変マウスを用いた精神疾患の研究を例にとりつつ、遺伝子・脳・行動の関係についても考えてみる。