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演者 | 三輪 秀樹(群馬大学大学院医学系研究科・遺伝発達行動学分野 助教) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階講堂 |
日時 | 平成27年8月7日(金) 16:00 ~ 17:00 |
世話人 | 岡戸 晴生 副参事研究員(神経細胞分化プロジェクト) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
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研究推進課 普及広報係 電話(03)5316-3109 |
統合失調症は、総人口の約1%の発症危険率を示す精神疾患で、主に思春期以降に発症し、幻覚・妄想および認知障害、意欲の欠如など社会的機能の低下を生じるが、十分な予防・治療法が確立されていない。近年、統合失調症患者の死後脳組織の解析結果から、抑制性神経伝達物質GABAを介したGABA神経伝達に関わる遺伝子の発現異常が報告され、GABA神経伝達の障害が統合失調症の病因や病態に関与しているということが支持されている(統合失調症のGABA仮説)。
本セミナーでは、GABA神経伝達の機能分子の中でも特にパルブアルブミン陽性GABA作動性ニューロンにおけるGABA合成酵素GAD67分子の発現低下は統合失調症様症状が生じるのかということを、新規開発した遺伝子改変マウスを用いて証明することを試みた、われわれの研究グループの研究成果を紹介する。さらに、この新規統合失調症モデルマウスの有用性など今後の展望についても議論したい。