− この都医学研セミナーは終了しました。 −
演者 |
内藤 幹彦 国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 (部長) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階講堂 |
日時 | 平成30年2月9日(金)16:00~17:30 |
世話人 | 佐伯 泰 (蛋白質代謝研究室 副参事研究員) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
近年、治療用抗体やキナーゼ阻害剤等の分子標的薬の開発が進み、臨床においても優れた治療効果を発揮している。しかし酵素活性のない細胞内タンパク質等、抗体や阻害剤では標的としにくいタンパク質は全タンパク質の70%以上を占めるといわれており、これらUndruggableな標的に対して、PROTAC(Proteolysis-Targeting Chimera)やSNIPER(Specific and Nongenetic IAP-dependent Protein Eraser)等の化合物で標的タンパク質を分解するプロテインノックダウン技術が新しい創薬手法として最近注目を集めている。これらの化合物は、細胞内でユビキチンリガーゼと標的タンパク質を近接させることにより、標的タンパク質をユビキチン化してプロテアソームによる分解を誘導する。我々が開発してきたSNIPERはIAPリガンドと標的リガンドをリンカーで繋いだ構造をしており、標的リガンドを置換することによって様々なタンパク質をユビキチン化する事ができる。本セミナーでは、プロテアソームによる分解だけでなく、ユビキチンが関与する様々な生命現象の解析ツールとしての可能性を含めて最近の研究を紹介したい。