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演者 |
渡邊 正孝 睡眠プロジェクト (客員研究員) |
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会場 | 東京都医学総合研究所 2階 講堂 |
日時 | 平成29年10月5日(木)16:00~ |
世話人 | 筧 慎治(運動・感覚システム研究分野 運動障害プロジェクトリーダー) 本多 真 (精神行動医学研究分野 睡眠プロジェクトリーダー) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
前頭連合野は人で最も発達した脳部位であり、脳の最高中枢とも呼ばれる。前頭連合野は、ほとんどあらゆる外的、内的情報を受け取り、それらを統合し、行動を支配する役割を持つ。前頭連合野は認知、情動・動機付け、社会性など多様な働きに関係している。前頭連合野に損傷を受けると、基本的な感覚・運動に障害は生じないが、意欲の減退、社会性の欠如とともに、定型的反応様式では対応できないような状況において、状況を把握し、それに対して適切な判断を行い、組織的な行動を行うことが困難になる。
講演では、前頭連合野を取り去ってしまうというロボトミー手術のもたらしたもの、前頭連合野損傷に伴う意思決定の障害などの例を紹介するとともに、動物実験による前頭連合野研究の一端を紹介する。また、安静時脳活動(デフォルト脳活動)について説明し、動物でこの活動を調べた研究も紹介する。さらに、前頭連合野内における機能分化、系統発達的に、人にのみ現れたと考えられる前頭極(前頭連合野の一番前に位置する部位)の働きについても言及する。
※日本を代表する前頭連合野研究者である渡邊先生から、前頭連合野研究の歴史にはじまり、入門的話題から最新の研究成果までを含む、2回シリーズのご講演をしていただく貴重な機会をいただきました。
皆さまのご来聴をお待ちしております。