− この都医学研セミナーは終了しました。 −
演者 |
川野 雅資 奈良学園大学 (教授) |
---|---|
会場 | 東京都医学総合研究所 2階BC会議室 |
日時 | 平成29年11月13日(月)16:00~ |
世話人 | 新村 順子 (心の健康PJ) |
参加自由 | 詳細は下記問合せ先まで |
お問い合わせ |
研究推進課 普及広報係 電話 03-5316-3109 |
トラウマインフォームドケア(trauma informed care)とは、その人のトラウマを熟知した(informed)うえで行われるケアを指し、近年、アメリカや欧州を中心に注目を集めているアプローチ方法である。しかし、トラウマとは、当事者でなければわからない非常に繊細なものであり、たとえ医療者であってもその全体像を把握することは困難である。そのため、治療やケアにおけるかかわりが、意図せず当事者のトラウマを再び思い出させ,“再トラウマ体験”として心に傷を負わせてしまうことがある。米国保健福祉省(SAMHSA)は、「トラウマとなっている出来事をいかに個人が知覚し、心に取りこんでいるかということに関して、医療者が理解しなくてはならない」と、精神科医療におけるトラウマインフォームドケアの理解およびその普及の必要性について提示している。
トラウマインフォームドケアの実践には、医療者だけでなく、当事者や家族との、“協働”が求められるが、本講演を通して、参加者の方々が、トラウマインフォームドケアについて理解を深め、それぞれの実践に向けた契機となれば幸いである。